「気が付くと引き込まれている」不思議惑星キン・ザ・ザ コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
気が付くと引き込まれている
ああ、カルト人気ってこういうことね、と納得しました。
とってもシュール。
見た目は、異星から地球人が帰ってくる旧い平凡な冒険SFの体ではあるが。
理不尽な命令がないと生きていけない階級社会、金ではなく物(しかも燃料や化学物質)が価値がある…
たぶんロシア人優位で、グルジア(現ジョージア)などの編入された従属国の人との格差もネタにしている感じで。
数年後に崩壊する1980年代半ばのソ連で、経済、政治ともぐちゃぐちゃになっていた当時の社会事情を反映したような異星人社会。
そこで繰り広げられる、裏切りに次ぐ裏切り。
殺伐とした「マッドマックス的」展開をしているにもかかわらず、おっさんたちのヌル~~~~~~いコントで、緊張感ゼロ。
つまらんなぁと思いながらも、時に笑えて、時に泣けて。
気が付くと引き込まれてる、不思議な仕上がりでした。
あの「ク~~~!」って間抜けな挨拶が、すべてをどうでもよくしているのかもしれません。
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