「小説の映像化に決定的な影響を与えた作品」ふしぎの国のアリス うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
小説の映像化に決定的な影響を与えた作品
原作を読んだことがないので、英文学の言葉遊びの部分を、苦心して映像化したんだろうなあ、という部分は想像で補うしかない。チェシャ猫のニヤリと笑った後に、口元だけ残して姿を消してしまう「あの」不気味な笑いのことだ。
他にも、トランプの女王のヒステリックぶりだったり、時計を手にしたウサギを追いかけて、異次元に突入するくだりなど、ファンタジーの王道で、ある意味、読み手の想像力の産物だったものを、無理やりにでも「映像化」してしまった功罪は大きいと思う。
おそらく、これから先、何かの機会にルイス・キャロルを読むことになったとしても、脳内で繰り広げられる映像は、確実にこのアニメーション映画の影響を受けたものになる。そういう意味で、今世紀の読者にこのアニメーションが与えた影響は計り知れないものがあると思う。
だからと言って、映画として面白いかは話が別だ。
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