「ASA NISI MASA」8 1/2 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
ASA NISI MASA
はちとにぶんのいち⇨ようかとにぶんのいち⇨はつかにぶんのいち⇨はっかにぶんのいち
まず読めなかった。
未だに【はっ↘︎か】なのか【はっ↗︎か】なのか…
ずっと気になっていたフェリーニ作品。
高評価の一方で、「難解」「自分にはまだ早かった」「退屈」「眠い」との声もたくさんあり、「まさかねぇ」と。
まだアマルコルドしか観てないけど、あの雰囲気でそんな訳……ありました。
びっくりするぐらいその通り。
眠くなるまいと意気込んでいたのに、半分も行かずにウトウト。
ただ(また、矛盾文になりますが)、退屈なのに楽しいという謎現象。
分かりそうで分からない、難解映画特有のあの感じ。
あ、分かりそうと思って観ていたら、どんどん分からなくなっていくという。
ネタバレ解説を読んだら、意外にあらすじ自体はしっかり掴めていましたが、
謎、謎だ、謎すぎる、この映画!
簡単なあらすじとしては、映画監督のグイドが新たな映画制作のために温泉療養をするものの、良い案が思いつかず、周りから圧力をかけられ、女性関係ももつれ、ちょっとずつ病んでいくみたいなおはなし。
冒頭の車の渋滞(あのシーンの煙は、周りからの重圧ですよね)からの空中浮遊、そして自分が凧みたいになってしまうあの夢(?)で、これヤバイなと悟り…
その後も夢だかなんだか分かりませんが、幻想シーンが入るのですが、恐らくその幻想と現実が入り乱れ過ぎていて区別がつかないのが、難解さの最大の理由なんじゃないでしょうか。
映像、音楽はやはり良くて、そこはしっかりと味わうことができました。
フェリーニ節楽しいです(特に最後の円になって踊るところは最高)。
アマルコルドも徐々に好きになっていったように、これも反芻映画のような気がします。
今はこの多少のモヤモヤを持ち続けて、少し時間が経ってからまた観たいと思いました。
また違った味わい、良さが感じられるでしょう。
きっと。