「惜別の唄」ブエノスアイレス ソルトさんの映画レビュー(感想・評価)
惜別の唄
ウォン・カーウェイ 4Kレストアにて三度目かの鑑賞。
若い頃は見えなかった主人公達の心の動きが手に取るように見えて、まさかの号泣
レスリーのベッド上の嗚咽もよく分かるし、自らまいた種とはいえ、この先の運命を思うと、尚更この人の不憫さに涙した次第。レスリーの素顔が一番よく出た映画のような気がします。
香港も様変わりして、自由に生きたい彼が健在だったとしても、堪らない現状に苦しんだかもと思います。
そこへとどまることを知らないイグアスの滝に象徴されるように、終の安住を得ることの困難なことは、世の理なんでしょうね!?
圧倒的なクリスファー・ドイルのカメラワークでこの時代の映画愛が満喫できます。
大阪の映画文化の砦でもあったテアトル梅田閉館に当たって、特集も組まれまたよけいに感慨深いものもありました。
映画よ映画館よ永遠なれ! 心からそう思います。
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