「この衝撃、お下劣、フリーダムになぜか胸熱くなる!」ピンク・フラミンゴ ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)
この衝撃、お下劣、フリーダムになぜか胸熱くなる!
奇才ウォーターズが72年に製作し、今なおカルト映画の傑作として君臨する一作だ。私がレンタル屋でその存在を知ったのは学生時代。当時の純朴な自分には手が出せる代物ではなかったが、四半世紀が過ぎ、ついに初鑑賞することが叶った。ちなみにウォーターズがボルティモアの仲間と共に本作を撮影したのも20代中頃。彼らもまた純朴な衝動に突き動かされた若者達だったわけだ。
ヒッピーが大きな文化的うねりを起こしたその時代、ウォーターズは世間と違う「映画作り」で自己表現を繰り広げ、世の中にショックを与えた。主演“ディヴァイン”のカリスマ性、豊満なボディは目にするだけで衝撃的だし、ヌード、男根、セックス、ケツの穴、挙げ句の果てには犬のウンコを食うという伝説的な場面まで刻印されている。うげえ!と思いながらも、一方で清々しさと、有無言わさぬ自由さが本作には一杯。純朴に「面白い!」と感じた私はもう元の世界に戻れないかも。
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