劇場公開日 1962年7月21日

「クルエラのための映画!」101匹わんちゃん大行進 よんしんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0クルエラのための映画!

2020年5月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

「101匹わんちゃん大行進」というのは日本における旧題で、現在は「101匹わんちゃん」と言うそうです。

ストーリーはなんとなく覚えているけど、過去に観たことがあったかどうかもわからない状態で観ました。

観る前は、多くのダルメシアンを描くために、ゼログラフィーという新しい技術を使い、そのために線の残るこの頃のディズニーの独特な映像が生まれた、ということと、クルエラの歌ぐらいしか知りませんでした。

ディズニーの動物モノはたいてい出来が良く、さらにディズニーのいったん遠くへ行って帰ってくる系(おしゃれキャットやボルトなど)も面白いものが多いですが、「101匹わんちゃん」はその原点ともいえる作品です。

主人公?のポンゴが自分のために飼い主を結婚させる策士だったり、犬たちの通信方法や互いに協力する動物たちなども楽しいですし、映像も美しく、クルエラの車の描写はまるでCGのような繊細さで驚かされますが、本作の魅力の中心は何といってもクルエラです!

もう、ディズニーヴィランズの中でも飛びぬけてイカれています。クルエラの狂人ぶりはディズニーヴィランズの中でも最高峰といえるでしょう。
もう、大義も名分も野望も過去の恨みもありません。ただただダルメシアンの毛皮が着たいだけです。ダルメシアンの毛皮のためなら犯罪でも何でもします。大金持ちだからそんなことしなくてもいいのに完全に狂ってます。毛皮のためにダルメシアンを追いかけるクルエラの狂気には、他のディズニーヴィランズを凌駕するそら恐ろしさがあります。
ディズニーでこんな狂人出しちゃっていいの?と思うぐらいぶっ飛んで頭がオカシいです。

本作を観て、クルエラが普通の生身の人間でありながら、魔法使いや特殊能力をもったヴィランズに肩を並べる人気がある理由がよ~くわかりました。

2021年にはエマ・ストーン主演の「クルエラ」という映画が予定されているそうですが、今から楽しみですねえ。

よんしん
talismanさんのコメント
2021年5月23日

子どもの頃、親に連れられて見に行って大好きなディズニー映画の1本です。あの怖い顔の女性の名前も最近知ったのですが、ダルメシアンの毛皮が欲しかったのか!ストーリーはすっかり忘れていたので、映画「クルエラ」を見るためにも情報ありがとうございます!

talisman