劇場公開日 2023年7月28日

「24個の卵」ひまわり(1970) 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)

3.524個の卵

2021年3月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

単純

寝られる

第二次世界大戦下のイタリアを舞台に、戦争によって引き裂かれた2人の切なく悲しいラブロマンス。
前半は戦時中ながら2人の濃厚な恋愛模様が描かれていました。
イタリア人らしい超濃密な2人の間の愛が愛おしくて、映画序盤のラブシーンはとても良かった。
アントニオのアフリカ行きが決まっており、それを免れようとするも、バレてロシア戦線へ配属されてしまいます。
戦争が終わっても帰ってこない夫アントニオ。
妻ジョバンナは彼がまだ生きていると信じ、ロシアに渡るが…
やっぱり国民性なのでしょうか?
日本人がやったらちょっと重い女になってしまう気がします。
いくらイタリア人でも実際ちょっと引いてしまったほど。
悲しみに暮れ、夫の生存を信じ、安否を確認するためあちらこちらへ回るのはわかりますが、人に迷惑かけるのはねぇ。
彼を知る人物にはなぜ助けなかったと問いただし、ロシアでイタリア人らしき人を見つけてストーキング。
知らないと言っているのにしつこい。
周りだってみんな愛する人の帰還を待っていて他人に構っていられるわけない。
もう少し周りを考えようよ、ジョバンナさん。
まあ、愛の力とはそれほどのものなのかもしれませんが。
自分的にはなんとも言えない表情が良かった義母が1番好きなキャラクターでした。
アントニオもアントニオですが、あんな可愛い子に雪の中引き摺り回されたらね…
戦争によって人間の愛が鮮明に描き出され、哀愁漂う音楽と延々と続くひまわり畑がただただ美しい名作映画でした。

唐揚げ