「これぞカルト映画」ビッグ・リボウスキ 90'sさんの映画レビュー(感想・評価)
これぞカルト映画
これぞカルト映画である。カルト映画とは要するに、共感できる人は少ないけど、共感してしまえば感情移入を通り越した神秘的体験ができる映画。デゥードの生き方のあの何とも言えない魅力とは、「束縛のない自由」であり、なおかつ一番大事なのはその結果を甘んじて受け入れている姿だと思う。束縛とは家庭や仕事だけではなく、世間体や他者の評価、見えない競争といった明確ではない「何か」のこと。
現代の幸せ像は、「家族をもち、一軒家を持ち、たまに家族旅行」なんていうステレオタイプはご健在だ。子供の頃からせっせと勉強して、大人になってもせっせと働くのは、この暗黙の幸せ像があるからだ。ここに虚栄心を満たす経済的な豊かさ、存在に気付かないくらいの万全な健康状態、社会での地位が加わる。
そうはいっても現実はデュードのように生きるのは至難の技。だから米国ではリボウスキ祭で現実逃避するカルトファンが沢山いるんだろう。
追記
町山さんの映画ムダ話を購入して拝聴
コヘレトの言葉(旧約聖書)、虚無主義、ロンググッドバイがキーワード。
的ハズレなユーチューブの解説動画が乱立してる昨今、町山さんは信頼できることを再認識。
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