遥かなる大地へのレビュー・感想・評価
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感想
願望の詰まった、憧れのような物語。
トム・クルーズはひたすらかっこいい。
見せ場ばらけで、それを堪能する。
この髪型よかった。
ニコール・キッドマンは世間知らずで気の強い女性。媚びたり怯えたりせず意見をする。眉が凛々しくて魅力的。
トムクルーズの目や笑顔のまま話す口元が、生意気で物怖じしない若者の役に合う。
生々しくせず、ドキドキを散りばめて、最後まで爽やかに終わる。
夢を追い、気持ちを共有する二人を見て満足できる。
本当にあったランドラッシュ
貧しい小作農のジョゼフと大地主の娘シャノンが土地を求めてアイルランドを出てアメリカに行く話。
小作農の苦しみのお陰で何不自由なく暮らしていたシャノン。
窮屈な上流社会に嫌気が差していた。わがままにも感じるけど。
アメリカの「ただで土地あげます」みたいなチラシを大事に取ってあったらしい。
ちょっとそこが不思議。土地まだ欲しいの?と。
結局後になり小作農の反乱により豪邸を失うのだか、土地があるっていうのはとにかく強みだね。
いろいろあって、最後にようやくオクラホマ。
偶然にも?二人はまた会うわけだ。ご都合主義だけど。
ランドラッシュのシーンは圧巻。
本当にあったらしい。
ビーチフラッグスのルールで土地を獲得するランドラッシュ。
何も先まで行かず、途中のそこでいいんじゃないの?と思ったあなた!(自分です)
ちゃんと川が近くにあるとか、調べておかないといけないらしい。
しかし暴れ馬を乗りこなすトムクルーズ、CGなし?スタントマンなし?だとしたらすごい。
最後に生き返るところが父親が息を引き取るシーンと重なるわけだけど、こっちはマジで生き返るのだ。
ややギャグのようで笑ってしまったけど。
「大草原の小さな家」でたまにインディアンが登場する。
そりゃ、追い出された方にしてみればたまったもんじゃないだろうな。
インディアンだって勝手に住んでいたのかもだけど。
広大なアメリカですら誰も住んでいない土地は19世紀にすらなかったのかな。
肥沃な土地は、ってことか。
土地ってもともと誰のものなんだろうか。
先祖代々住んでいる人が偉いのか。
と、しみじみ思うのである。
壮大な叙事詩
貧しいアイルランドの青年が苦労の末に新天地アメリカで念願の土地を手に入れる話と言ったら身も蓋もないが2時間20分の長尺だからそう単純に話は進まない、むしろ絶対に出会うはずのない男と女、まして新天地で結ばれるなんて奇跡のような物語、そのプロセスをじっくりと味合う映画でしょう。実際の夫婦でもあったトム・クルーズとニコール・キッドマンが熱演しています。
自身もアイルランド移民の子でオクラホマ出身のロン・ハワード監督が思い入れたっぷりに造った壮大な叙事詩です。
観る前は開拓時代の西部劇かと早とちりしていたが開拓史も終焉のアメリカ、物語の第二の舞台となるボストンはファイトクラブや市長とマフィアの癒着、淫売宿などが描かれアメリカの病巣の芽吹きが痛々しい。イタリア人が強いのは映画「ロッキー」を思わせて妙に合点がいってしまった。
クライマックスの陣取り合戦、題名は思い出せないが西部開拓映画で何回か見た記憶がある。早い者勝ちで旗を立てたものが土地を取得できると言う入植者新興策のオクラホマのランドラッシュは1889年から1895年にかけて5回行われている。映画は4回目の1893年9月16日正午に号砲がなったレースであろう。勝てば、なんと20万坪の土地を15ドルの手数料で手に入れることができたそうだ、実際には映画の地主夫婦のように抜け駆けをする者も多かったようでオクラホマ州は別名「抜け駆け州」(Sooner State)と呼ばれたそうだ、不名誉な話ですね。
搾取から逃れた自由の新天地で得た土地も元は原住民からの搾取、自由平等と弱肉強食のダブルスタンダードは根深いのである。名作「怒りの葡萄」にもつづられているが人々が競って手に入れたオクラホマの農地も後の干ばつで荒廃し多くの人が土地を離れたという。
時代や国は違っても安住の地のあることの有難味がひしひしと伝わってくる大作でした。
「いつか自分の土地を」トム・クルーズ 一 モダンな女ニコール・キッドマン
「ランドラッシュ」という言葉を初めて知りました。当時の様子が丁寧に描かれており、見応えが有りました。
意志的な女性シャノンを演じたニコール・キッドマンが凛として美しい。
アメリカの広大な土地をトム・クルーズを乗せ駆け抜ける馬、躍動感に溢れていました。
当時私生活でもご夫婦だったそうですが、美男美女で
とてもお似合いのお二人でした。
エンドロールで流れるエンヤの透き通った歌声がいい。
NHK - BSを録画にて鑑賞
遠回りしたけど
共通の目標がって、想いも通じているのに、歯がゆいぐらい愛情表現ができない二人が、安心のゴールで良かった。ずいぶん前に観たときはラストの開拓地競争のシーンが強烈だったが、メロドラマ的な色合いも悪くない。
トム・クルーズもキッドマンも若くて美しい。恋敵役のトーマス・ギブソンは、TVのFBI捜査官と随分印象が違っていて驚いた。
けっこうよかった
ガス灯時代のボクシングがたっぷり見れる。新しい開拓地を決定のが競争というのが面白い。トム・クルーズもニコール・キッドマンも若くてギラギラしていてすごい。ニコール・キッドマンにほれてるイケメンは貧乏人の家に勝手に火をつけるひどいやつ。
"夢"の強さ "欲求"の愚かさ
貧困、裕福、地代、地主、小作農民。お金や土地で渦巻く欲求という暗闇の中で生きた人間の生き様を描いた物語。夢に向かってまっしぐらのジョセフとモダンを求め、自らの足で家柄という拘束から逃げようとするシャノンの恋愛、そしてロマンを描いた物語である。
最後のシーンはやはりジョセフとシャノンの性格を改めて強調したシーンで、
シャノンは最も美しい土地を一番乗りで獲得できる状況で、ジョセフに土地を譲る、一方ジョセフは土地が目の前にあるにも関わらず、旗を刺さない。この二人は目の前にある欲求ではなく、それぞれの共通の夢を選んだのだ。
夢と希望に満ち溢れたこの映画を見事ランドラッシュを通して描いたロン・ハワードにあっぱれである。
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