劇場公開日 2023年3月3日

  • 予告編を見る

「私の特別な作品」バニシング・ポイント シューテツさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5私の特別な作品

2023年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

私の忘れられられない作品の中の1本で、最初に観たのは1971年11月2日、尼崎OS劇場(名画館)で『さらば荒野』と2本立てでの鑑賞と記録しています。
1971年というのは私が高校1年生の時で、本格的に映画が好きになり自分の小遣いで映画を観始め、その年には合計13本の洋画を観ていました。
その全てが私の心に刻まれていますが、その中でも本作は特に強烈な印象で残っています。そして、本作で“アメリカンニューシネマ”という言葉を知りました。
で、本作はその後テレビで放送されたと思いますが、(近郊の)劇場でリバイバル上映された記憶が無く、今回劇場で鑑賞するのは約52年ぶりという事になりますが、ほぼ記憶のままで覚えていました。で、今見ても痺れましたし、なんか懐かし過ぎて涙が出そうになりましたよ。
当時16歳の私が何故こんなにも映画が好きになったのか?、の理由も今回観てハッキリと理解出来ました。
私は団塊世代の次の三無主義と呼ばれた世代で学生運動などまるで興味もなかった人間ですが、何故かアメリカンニューシネマの精神には強くシンパシーを感じていました。
日本の風景には無い地平線の果てまで続く1本道を、自分を貫く為だけに疾走するコワルスキーがとてつもなくカッコ良く見えたのでしょうね。
今はこの作品に再会できた喜びの余韻に暫し浸らせて下さい。

コメントする
シューテツ