バニシング・ポイント

劇場公開日:

バニシング・ポイント

解説

警察の追跡を振り切りながら時速200キロで暴走する男の姿を鮮烈に描き、アメリカン・ニューシネマを代表する1作となった傑作カーアクション。

ベトナム戦争で名誉勲章を受け、レースドライバーや警官の職を経て現在は車の陸送で生計を立てるコワルスキーは、コロラド州デンバーから1200マイル離れたサンフランシスコまで、白の70年型ダッジ・チャレンジャーを15時間で届ける賭けをする。交通法規を無視して暴走する彼を警察が追う中、警察無線を傍受した盲目の黒人DJスーパー・ソウルがラジオで実況中継を開始。コワルスキーの逃走劇は世間の注目の的となるが……。

当時まだ無名だったバリー・ニューマンが主演を務め、「荒野に生きる」のリチャード・C・サラフィアンがメガホンをとった。脚本を手がけたギレルモ・ケインは、キューバ出身の作家ギリェルモ・カブレラ=インファンテのペンネームだったことが後に判明。

1971年製作/99分/PG12/アメリカ
原題:Vanishing Point
配給:コピアポア・フィルム
劇場公開日:2023年3月3日

その他の公開日:1971年7月17日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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(C)1971 Twentieth Century Fox Film Corporation. Renewed. 1999 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

映画レビュー

4.0激動の時代のうねりをカーアクションで表現したカルト作

2017年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

71年公開の本作は、エドガー・ライト監督の『ベイビー・ドライバー』にも影響を与えたという。

本作で面白いのは、なぜ主人公がこれほど“走る”のか、その答えが明かされないところだろう。もちろん、ストーリー上では「翌日までにデンバーからシスコまで新車を届ける」という設定があり、主人公は時間通りに届けられるかどうかをめぐって賭けまでする。しかしだからといって、彼が命がけで、逮捕される危険すら犯しながら爆走する理由にはならない。やがて警察は大包囲網を敷き、ラジオでは盲目DJがアウトローな彼に激励メッセージを送る。

時折挟み込まれるフラッシュバック。それは彼が生きた激動の60年代の傷跡であり、目指す先には70年代。本作はまさにこうした時代のうねりを、爆走する車体とハンドルを握る主人公の体に託した「叙情詩」ではないか。ネバー・ギブアップ。自由を渇望する意志は、ラストシーンと共に永遠に生き続ける。

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共感した! 4件)
牛津厚信

5.0デンバーからサンフランシスコへ‼️

2024年3月10日
スマートフォンから投稿

悲しい

楽しい

興奮

当時隆盛を極めていたアメリカン・ニューシネマの中にあって、その時代性と疾走感によって他に類を見ないカーアクション映画の傑作です‼️コロラド州デンバーからサンフランシスコまでを15時間で走り抜くことが出来るか⁉️この博打に挑む主人公コワルスキーは、70年代どん詰まりのアメリカで煮え切らない日々を送るジャンキー・ドライバー‼️交通法を無視して突っ走る白の70年型ダッチ・チャレンジャーを追跡するパトカーやヘリの群れ‼️疾走する車やヘリから捉えられる丘、ハイウェイ、砂漠などのアメリカの風景がホントに素晴らしい‼️黒人のDJスーパー・ソウルがコワルスキーを励まし、警察の罠をラジオで警告したりしてくれる‼️イイですね‼️途中、助けてくれるヌードでバイクに乗ってる金髪娘‼️当初、ヒッチハイカー役でシャーロット・ランブリングも出演していたらしいのですが、最終的にカットされたみたいです‼️当時のアメリカの風俗を象徴するような奇人変人に助けられながら突っ走るコワルスキーの行く手には、鋼鉄の歯を剥き出しにしたブルドーザーが2台、待ち構えていた‼️かくしてあまりにも有名な映画史に残るラスト‼️衝撃的です‼️虚しくなります‼️すべての道はつながっていると言いますが、リチャード・C・サラフィアン監督は、道路を意味がなく、決まった方向もなく、始まりも終わりもない虚無的なモノとして描いていて、暗喩とシュールに満ちた神話的な世界、すなわちアメリカン・ニューシネマな世界なんですよね‼️多分私にとって映画史上一、二を争うカーアクション映画なんですが、絶対タランティーノ監督も好きだと思う‼️「デスプルーフ」観ればわかりますよね‼️

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共感した! 3件)
活動写真愛好家

3.5一体何が

2024年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

虚無感がすごい。カーチェイスもすごいけど。

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共感した! 0件)
mikyo

3.0さすがに時代を感じる

2024年1月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

もう半世紀以上前(1971)の、ダッジ・チャレンジャーR/Tを永遠の名車にしたカルト的作品。10代のころTVで観た記憶はあるが劇場では初見。

アメリカンニューシネマとかヒッピームーブメントとかベトナム戦争とかのコンテキストなしだといまの視点では解りにくい箇所があってさすがに時代を感じる。昨今の映画も50年ぐらいして観ると執拗なまでのLGBTQテーマのあつかいに違和感を覚えるかな。
ただ主人公がDJに英雄に祭り上げられて、単なるスピード違反が社会現象化して肥大化するプロセスは現代に通じるものあり。

昔観たラストシーンの記憶だと小山のように巨大なブルドーザーだったのに、再見したら意外なほど小さいドーザーだったんで拍子抜けした。あれ脳内でイメージ創造してたんだ。

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ばとー
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