バッファロー'66のレビュー・感想・評価
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冬に観て良かったかも。
全体に漂う雰囲気が好み。
最悪な出会い方をした二人の溝がだんだん埋まっていくプロセスに温かさを感じた。
にしても寒そうな舞台で、タンクトップに革ジャンは絶対冷たいよって思ったのと、
少し乱暴でもギャップがあればやっぱりモテるなと都合よく勉強できた。笑
ファッションも、細かいくだり一つ一つも気に入りました!いい映画。
今までに無いラブストーリー
借金の肩代わりに他人の罪を背負い5年、出所し故郷のバッファローへ帰ることとなったビリー・ブラウン(ヴィンセント・ギャロ)。実家へ電話した際、自分の妻を連れて行くというホラを吹いてしまい、困ったビリーはその場にたまたま居たダンススクール帰りのレイラ(クリスチナ・リッチ)を拉致し、無理矢理妻のふりをさせる。神経質で性格は最悪と言えるビリーと、そんな彼の中の優しさを見出し心を解き放させるレイラのラブストーリー。
繊細で美しい、特別盛り上がるところはない静かな物語。それでいてギャロの持つ独特かつ邪道に近いカット、惹き込まれる。飽き、などという言葉は存在しない。ギャロの世界観の虜になるだろう。
人間像の描写の仕方が美しい。とにかくビリーとレイラの距離感がたまらない。
若者の思春期だ。もどかしく、むずがゆい。
愛に飢えた俺様気質のビリーを優しく包み込むレイラは美しい。かといって、セックスを中心としたラブではない。まるで思春期、ピュアなのだ。今まで見てきたラブストーリーには、こんな映画はなかった。
私はとにかくラストが大好き。
胸をくすぐる、自然と笑みがこぼれてしまう。
ラストシーンがこれまでに私の心に残るのは、そこまでの流れがまるで計算されたように、どこもかしこも印象に残るシーンばかりで、すっかり気持ちをギャロの世界に持っていかれていたからだ。
何度巻き戻したことか。
さらにこの映画の魅力といえば、監督の器用さに脱帽する事だろう。
ヴィンセント・ギャロという監督は、なんでもやってのけてしまう人物なのだ。この映画では監督の他に、主演・脚本・音楽を手がけている。この方がギャロ監督!
落ち込んだときにみる映画、というワードは時々見かけるが私はこの映画をお勧めしたい。
最初から最後まで騒ぎまくる映画も楽しいだろうが、そういう時、どうも私は気持ちが追いつかない。
しくしくとローテンションを楽しんでいるうちに、終盤でわっと気持ちが高ぶりレイラのような天使になれたら、などと思ってしまうくらい。映画でそこまで感情移入できればそれはもう傑作だろう。ギャロめ。
…見返すとこの熱弁っぷりに苦笑い。
いかにこの映画を勧め、いかに大好きかということだけでも伝わればと思う。
いやあ、ちょっと熱くなっちゃった笑
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