「ストロベリーは助けてくれない」バッド・ルーテナント 刑事とドラッグとキリスト 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ストロベリーは助けてくれない

2024年3月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

スコセッシの初期作品『ドアをノックするのは誰?』と『ミーン・ストリート』でハーヴェイ・カイテルが演じた役柄を彷彿とさせられる、まるでその二作の後日譚みたいな本作での熟した危険な香りが破廉恥に呻めき泣く破滅一直線で救われない男、赦されることはなく救われるために赦したようでにしても最後まで自分が中心でもがき苦しむ、ニューヨークとキリストをハーヴェイ・カイテルで描いたスコセッシとアベル・フェラーラを分けるのはインディーズとハリウッドの違いくらいか、いつでも過ぎる神の存在??

衝撃的な暴力シーンや主人公が全編を通して過剰に振るう訳でもないのに全体に醸し出される暴力の臭いが雰囲気的に薄まることはなく、何かしら全ての場面が痛々しくて負のオーラが全開に登場人物誰に置き換えたとしても何か危ういままで。。。

万年 東一