「It ' s Happiness Here」バッド・ルーテナント 刑事とドラッグとキリスト カール@山口三さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0It ' s Happiness Here

2024年2月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

難しい

最悪な刑事が、莫大に膨らんだ野球賭博資金を返済できなくなり、
賭博の元締から殺されることを意識した時、
全身が恐怖で震え出し、教会に思わず逃げ込み、
強姦された尼僧に自身の性加害者を何故許せるのかを問い詰める。

尼僧の答えに納得いかないが、
死の恐怖と今までの卑劣な凶悪な行為が甦りザンギザンゲによる慟哭がむくむくと突き上がり、
何度も哭き叫び狂気の熱演が続く…

それにしても、
何故、この警部補はこんなに悪質な刑事になったのかがわからない。
分かることは、そんな刑事を産み出すブロンクスと言う環境にいることなんだと思えた。

それは、ラストに彼の車の止まった場所のビル看板に、

確か、
It ' s Happiness Here と言うように書いていたなぁ

( ̄∇ ̄)

バッド・ルーテナント 刑事とドラッグとキリスト

「キング・オブ・ニューヨーク」「フューネラル」などで知られるアメリカ・インディーズ映画界の鬼才アベル・フェラーラの代表作のひとつで、
ニューヨークを舞台に、暴力と弱さのあいだで葛藤する人間と都市の暗部を描いた人間ドラマ。

ニューヨークに暮らす警部補のLTは、
麻薬、賭博、買春など、警察官としてはもとより、人としてもあるまじき行為の数々に明け暮れている。

ある日、教会の尼僧が強姦されるという事件が起こる。
LTは野球賭博でできた借金を穴埋めしようと、懸賞金5万ドルがかけられた犯人を捕らえることに躍起になるが、
被害者である尼僧が犯人を許そうとしていることを知る。

賞金のためにも尼僧に犯人を告発するよう懇願するLTだったが、
逆に彼女の信仰深さや敬けんさに触れ、おのれの弱さや罪深さに気づいていく。

1992年のカンヌ国際映画祭で上映されるも、ショッキングな描写や内容から賛否を呼んだ。
不道徳な世界で生き、悪徳のかぎりを尽くしながらも、
もがき苦しむ主人公LTを、「ピアノ・レッスン」「スモーク」などで知られるハーベイ・カイテルが怪演。

バッド・ルーテナント 刑事とドラッグとキリスト
劇場公開日:2024年1月19日 96分

カール@山口三