バック・トゥ・スクールのレビュー・感想・評価
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野卑だけど純粋な笑い
ロドニーデンジャーフィールドは本国では多大な影響を与えたコメディアンだった。絶えず肩をゆらし、右をむき左をむき、手振りをくわえ、ネクタイを触り、ギョロッと目を剥き──そのぜんぜん落ち着かない態度で、短いジョークを連発する。
youtubeにこんなコメントがあった。
"He had a rape charge reduced to tailgating" LOL, Today if this joke was done the MeToo crowd would demand he be taken off the air, how sad our nation has come to a bunch of prima donnas that can't handle a harmless joke!
「あいつは性暴行の罰金をかまを掘らせてまけてもらいやがった」草、きょうび、こんなの言ったらMeToo運動で排斥されるだけ、無害なジョークを呑めない、姫きどり連中がどんだけ了見をせまくしているやら。
ポリティカルコレクトネスやMeToo見地からすると、はじかれる笑いだらけだが、基本的に罵倒語のないインサルトしない差別のない笑いだった。苦労人で、いったん、コメディアンをあきらめて、セールスマンをやっていた。ブレークは壮年になってからだが、スタイルと人間味で人気者になった。
映画もたくさん撮っている。VHSの時代はあったが、今なくなったのは、やはり時代性が影響していると思うが、脈略もなく引き合いするが、翔んで埼玉のほうが、はるかに趣味が悪い。
わたしたちは、言動や行動やメディアを、悪影響のないよう、差別のないよう、選っているつもりだが、そんな気取ったフィルターなんて、実質何の役にも立っちゃいない。
いちばんいいのはイージーマネーとこの映画。
野蛮なおっさんが常識を打破する話で、軽くて痛快で楽しい。
世の中が、コンプライアンスと忖度によって、狭窄していくほど、ロドニーデンジャーフィールドに会いたくなる。
私的に愛読しているカートボネガット本人が一瞬出てくる。ブレーク前のダウニーJrも出てくる。ラストの飛込が超アホで爆笑できる。
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