劇場公開日 1959年7月7日

「声のない子供」灰とダイヤモンド 悠さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 声のない子供

2025年10月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

少なくとも1940年代のポーランドではそれが難しかった。
冒頭の鳥の鳴き声、鳴り響くダンスミュージックが世界が若者や子を失った親に関係なく息づいてることを暗示し、それが一貫されている。
ダンスを踊り、終戦を祝う人間の空虚で引き攣った笑顔を見よ。世界は被害者に関係なく過ちを忘れて前に進もうとしている。
被害者は荒野で野垂れ死ぬしかないのだ。
最後主人公は胎児のように丸まって生き絶えた。彼は生きることなく死んでしまったのだ。
声のない子供を描けるのは映画だけだ。

悠