劇場公開日 1959年7月7日

「素晴らしい名作」灰とダイヤモンド あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0素晴らしい名作

2018年9月28日
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鑑賞方法:映画館

脚本、演技、撮影、演出どれをとっても素晴らしい
まさに名作だ
緊張の糸が途切れずラストまで続く
灰塵の中に燦然と輝くダイヤモンドが残されるという詞からタイトルが取られている
灰塵とは、舞台のポーランドの現状であり、主人公であり、その上官であり、少佐でもあり、もちろん暗殺される共産党の幹部もそうだし、クリスティーナもそうだ
登場人物全てが灰芥のゴミだ

ではダイヤモンドは何か?
それは最後のホテルマンが燦然と輝く朝日の中に広げ掲げ持つポーランドの国旗なのだ
戦争が終わり、これから国家と民族の復興と言うときにゴミくずの争いをやっている
みんな俗物しかいない
本当のことを言うのは外国の酔っ払いの老人記者だけだ

それでも国家は残った
残された人々はこのダイヤモンドを失うことの無いよう、それぞれの立場で努力をすべきなのだ
それが本作のテーマだ
そうでなければ、主人公がゴミらしくゴミ捨て場で野垂れ死にながら聞く、汽車の汽笛のように決して現状の満足いかない国家と民族の境遇からは脱出することはできないのだ

最後に念願がかない本作を午前10時の映画祭の上映で観ることができました
廃盤でレンタルも配信もなく中古DVDも高額で取引されていました
リマスターされ非常に鮮明な映像で堪能することぎでき感謝するばかりです

あき240
あき240さんのコメント
2018年9月30日

コメントありがとうございます
良い映画でしたね

あき240
ムロさんのコメント
2018年9月30日

そうか、ダイヤモンドはポーランド国旗か。目から鱗です。

ムロ