「前半と後半でガラリと雰囲気が変わる、異色の映画」長い灰色の線 satorudeluxeさんの映画レビュー(感想・評価)
前半と後半でガラリと雰囲気が変わる、異色の映画
西部劇のみならず、アメリカン・ムービーの押しも押されぬ大御所、ジョン・フォード監督渾身のドキュメンタリー・・・と思いきや、前半は、これでもかと、愚にもつかぬボケやネタをぶち込んできて、観ていて腹立たしさを感じるほどだ。「愚にもつかぬ」と切り捨てたが、そこは制作年度の時代性や天真爛漫なアメリカ人の国民性を無視するわけにはゆくまい。さて、このいかにも能天気なコメディー映画が、ある出来事を契機として、途端にシリアスで陰鬱なドラマへと変容してしまう。見どころは、その精神分裂的な大変貌っプリだけだ、と言っては酷過ぎるだろうか?よほどのジョン・フォード信奉者に限ってのみ、おススメしたい映画だ。
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