「旅の終盤での〈再会〉」ドリームチャイルド jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)
旅の終盤での〈再会〉
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ルイス・キャロルのミューズだったアリスである
高齢のハーグリーヴス未亡人とその世話係ルーシーの
アメリカへの旅の物語
老アリスはすっかり保守的になり
長旅とやっぱり彼女にとっては不思議の国みたいなアメリカで疲労する
意識も現在、過去、そして物語の中へと飛び、混沌とするが
キャロルことドジソンとの交流や
彼に物語を贈られた〈黄金の午後〉のことを思い出す
彼の吃音をからかったりして
好意を感じながら(感じるから?)
結構残酷な子供でもあるアリス
老アリスの方はアメリカで追いまわされるが
眉毛と瞳が印象的なジャック(ギャラガー)がこの国の白ウサギなのか?
2割のマージンを取りながら水先案内人になる
登場する三月ウサギや帽子屋たちは結構グロテスク
(ジム・ヘンソンすごい)
これが本来のキャロルや英国人の
登場人物へのイメージ、見方、ユーモア、皮肉なのかな
そして登場するアメリカマスコミも
かなりの無礼と拝金主義で その狂騒も激しいが
やっぱり〈言葉遊び〉する人達の集まりということだろうか
(見方によってはグロテスク)
年老いたアリス役のコーラル・ブラウンと
キャロル役のイアン・ホルムは安定の出来
アリス役の少女は本物より大人びているような…
キャロルの撮影したアリス本人や
お気に入りの少女たちの写真を見てみると
ちょっと心がざわつきます
母親が手紙を破ってしまう場面も理解
ルイス・キャロルの〈愛〉の手紙だろうから
ちょっと読んでみたいけど
年老いたアリスはキャロルのことを
だいぶ忘れていたようですが
この旅でもう一度思い出させられましたね
ルイス・キャロルの執念でしょうか
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