「夢」ドリームスケープ かもしださんの映画レビュー(感想・評価)
夢
他人の夢に侵入し悪夢の根源を絶つ実験に駆り出された超能力者アレックス。
やがて彼はその研究が大きな陰謀に結び付いている事を知る…
夢の中へと入り込み、相手の精神世界をコントロールし、現実世界に影響を与えるという設定を充分に生かしきれているとは言い難い作品😣
ですが、嫌いになれない。
っていうか、寧ろ好き😅
悪夢の世界を見事に具現化した特撮と豪華なキャスト陣に支えられた本作は、この時代としては珍しく良質のSF映画に仕上がっておりました😂
「夢で死ねば命はない」
「夢で起きた事が現実の肉体に作用する」
ほぼ同時期に作られた「エルム街の悪夢」が本作品のネタと思いっきり被っており(巷ではパクりとまで言われてます😅)、これを観た監督ウェス・クレイヴンが仰天したという話は有名です。
SFというカテゴリー故に人を選ぶ作品である事は確かなのですが、確りした構成と魅力的な人物描写が秀でている為、難しい点は全くと言っていい程、介在していません。
寧ろミステリアスに進行する物語へと、いつの間にか引き摺り込まれ、緊迫したクライマックスまで一気に突入してしまいます。
こうしたSF映画ならば劇場公開されてもおかしくはない筈なのですが、ビデオ・レンタルのブームのあおりで速攻店頭に並び、敢えなく劇場スルーとなってしまいました😢
確かに、巨匠モーリス・ジャールが血迷ったとしか思えないポコポコしたシンセ・サウンドと、全編にみなぎるチープなへっぽこ具合は劇場スルーも当然の出来😨
しかし、そうしたへっぽこ音楽&セット&エトセトラ😅がつきまとう作品にも拘わらず、監督の丁寧な演出と夢世界の描写が実に巧みで、観る者を魅了し、圧倒してくれます。
今やあらゆる作品にパクられている本作は、2006年にリメイクの話が持ち上がったのですが、敢えなく頓挫😣
リメイク効果で、旧作の国内初DVD化を期待していたのですが、脆くも崩れ去りました😢😢😢
因みに監督のジョセフ・ルーベンは「フォーガットン」の失敗以降、映画界から身を引いてます😢
80年代に活躍した監督はこんなんばっかです😭