ドランクモンキー 酔拳のレビュー・感想・評価
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ただの傑作カンフー映画だと思ってはならない
カンフー映画が世界的に人気なったのは1973年公開の「燃えよドラゴン」からだ
香港で1973年7月26日に初公開された
米国は同年8月、日本は12月の公開だった
主演は伝説の男ブルース・リー32歳
その彼が公開を待たずに死んでしまった
7月20日、公開の僅か6日前のことだ
その映画は世界的な空前の大ヒットになった
しかし折角注目を集めたカンフーの映画を誰が
ブルース・リーのあとを継いで演じられるというのか?
ただの俳優では多少訓練を積んだところで演じられるものではない
カンフーの技が出来たとしても、演技ができるのか?
その上スターとしてのルックスやオーラがなければならないのだ
そんな俳優どこにいるんだ?
だからカンフー映画自体、「燃えよドラゴン」の夢をもう一度と沢山撮られはしたものの、あのような大ヒットはでなくなってしまう
本作の主演ジャッキー・チェンは、1954年生まれだから、ブルース・リーの14歳も下
「燃えよドラゴン」公開時は19歳だった
やられ役として出演していたという
しかしその後は香港を離れて左官職人やコックなどをしていたという
俳優をあきらめたのだろう
その彼が1976年に呼び戻されて、カンフー映画に復帰する
ブルース・リーの後継者をさんざん探しまわっても見つからないその末に、やっと彼の名前を思い出してもらったのだろう
これが22歳
香港に戻って何本ものカンフー映画に出演するが当たらない
どうすれば当たるのか?彼の発案でコメディ路線で撮った1977年の「スネーキーモンキー 蛇拳」が初めてうけた
そこでその路線でさらに続けたのが1978年の本作
これが大ヒットしたのだ
まだ24歳だ
その後のことはご存知の通り
彼がいなければ、カンフー映画は死んでいたのだ
そうなれば、クエンティン・タランティーノ監督がキル・ビルを撮ることもなくなってしまうだろう
「プロジェクトA」も「香港国際警察」のような傑作アクション映画も生まれなかった
ワイヤーアクションが世界中に広まることもない
ジョン・ウー監督の香港ノワールも生まれてなかったろう
そうなれば、もしかしたら北野監督のノワール作品の成立にまで影響したかも知れない
それ程、本作とジャッキー・チェンの存在は世界中のアクション映画に恐るべき巨大な影響を及ぼしたのだ
ただの傑作カンフー映画だと思ってはならない
驚嘆すべき極限の身体アクションの連続は、芸術だ
それをみているだけで感動がある
すなわちアクションだけで感動をさせるということだ
そしてユーモア
どちらもそれは世界共通言語なのだ
東洋も、西洋もないのだ
世界市場が広がっている扉を開いたのだ
それを再発見した映画が本作だったのだ
シンプルだからこそ良いのだ
本作はこうみえて映画の革新であったのかも知れない
【ジャッキー・チェンが酔っ払いの師匠から”奥義 酔八仙”を体得していく過程をコミカルに描いた香港カンフー映画。彼の初期代表作。今作の30年後に公開された「カラテ・キッド」と見比べるのも面白い。】
ー ジャッキー演じるフェイ・フォン(随分後に、実在の人物がモデルだったと知り、ビックリした・・)が、父のケイインから素行の悪さを直すために、預けられた師匠ソウ・ハッイー(ユエン・シャオティエン)の人物像が強烈である。
常に酒を欠かさないため、鼻は赤く、少しお茶目。
けれど、彼がフェイに与える修業はとても厳しい・・。ー
■フェイ・フォン(ジャッキー)が劇中に見せたトレーニングの数々
・両手首に棒を繋いで、型を練習するシーン。
ー これと、ほぼ同じトレーニングを「カラテ・キッド」でジェイデン・スミスの師匠ミスター・ハンを演じたジャッキー・チェンがジェイデンに課す・・。ー
・両足を宙に括られ、両手に持たされた茶碗で、水を汲み宙の甕に注ぐ、腹筋を鍛えるシーン。
・クルミを親指と人差し指で割る練習。
ー劇の最後の闘いで強烈な武器になる・・。ー
■フェイ・フォン(ジャッキー)が、上記基礎トレーニングをこなした後、師匠ソウ・ハッイーから”奥義 酔八仙”を叩き込まれるシーン。
・瓢箪から、次々に酒を呑みながら、酔八仙の技を習得していく様の面白さ。
・だが、最後の一人女性仙人の”何仙姑”の技を” 覚えられないよ・・”
と、バカにして、習得せず。
ラスト、父を暗殺しようとするイン・ティッサムとの闘いで 序盤は有利に戦うが、ティッサムから”酔八仙か・・”と見破られ、彼の”無影手”に翻弄されるも、師匠ソウ・ハッイーからのアドバイスを受け、7人の酔仙を組み合わせたフェイ・フォン独自の”何仙姑”の”甲高い女性の声を軽妙に発しながら、酒を呑みつつ”技を繰り出すシーンは、絶品である。
<若きジャッキー・チェンが、シリアスな復讐劇が多かった香港カンフー映画に新風を吹き込んだ、初期ジャッキー・チェンの代表作品。
笑いを絡ませながら、ジャッキー自ら演じる数々の技及び、師匠に鍛えられる今までにない発想の練習風景など、実に面白かった作品でもある。
小学生時代、TVで観て嵌ったなあ・・。
その20年後に息子とジャッキーが師匠を演じた「カラテ・キッド」を見た時は、とても感慨深かった・・。>
傍若無人
そんなつもりはホントに無かったんだけど、深夜でもあったし…でも、見出すと止まらないよね。
当時は中学生だったか、熱中してた。
ブルース・リーとは異なるタイプの功夫ヒーローの登場に熱狂してたなあ。
今見てもアクションは面白い。
こんなにリズミカルだったっけとも思うのだけど、それでもそれらを表現できる身体能力は凄まじい。
大人になって視点が変わり目立ってきたのは主人公の傍若無人さだ。
かなり問題があるw
作品自体も100%力の社会で、正義も悪も力が無ければそれらを行使できない。
非常にシンプルなわけだけども、日本では若干ニュアンスが違う。
正義側は良い人達なのだ。
でも大陸は違ったんだなぁと、妙なとこに感心する。
中盤に食い逃げをしようとして、店側にバレる。
んで用心棒とか出てきて大立ち回りなのだけど、全く謝罪しない。むしろ威丈高で居直り強盗のようだ。
そこに将来の師匠も加わり、店側を叩きのめし脱兎の如く逃げていく。
…わかりやすいくらいの犯罪だw
多少の障害があっても力づくで切り抜ける。
良く言えばそおいう事だw
他流派の師範の誕生日パーティーに偶然出会して悪態をついた上にその師範をぶちのめすし。
身内以外は全部敵、みたいな思考なのだ。
とてもじゃないが絶賛できるヒーロー像ではない。
これが大陸に蔓延する思想なのかと放心もする。
いや、正直なところ虚飾がなく誠実ではありはするが…理想のヒーロー像ではなかったな。
でも、全部アクションで塗り替える。
やっぱその印象しか当時は残らなかった。
目の前にそびえる絶大な障害を己の体1つで打ち砕き突き破る。そんなヒーローに陶酔してた。
そんな粗野な思考が支配する暴力的な脚本でありながらも、見終わった後には
「やっぱ、凄えなあ…」
と純粋なる憧れの吐息を漏らす。
やっぱ面白いっ!
BS朝日吹替版鑑賞。カンフーアクションとしてはジャッキーの最高作か...
ジャッキー版ウォン・フェイフォン
かなりカンフーアクションのボリュームが大きい作品でした。個人的には、アクションが多いのは嬉しいけど、この映画では、その反動か、ストーリーがショボすぎた。中身も薄いし、スケールも小さい・・。なんか、町内のちょっとした揉め事レベルだったような・・
あと、音響、効果音もなんだかなあっという感じ。カンフーアクションの効果音が大げさ、腕と腕のぶつかる音がなぜ竹棒同士の衝突音なのか。。あと、ちょいちょい挟まる昔の洋画アドベンチャーモノにありそうな音響も雰囲気にあっていなかった。
同じくウォン・フェイフォンを描いた作品でも、ジェット・リー版とジャッキー・チェン版でこんなに雰囲気が違うとはね。今のところ、ジェット・リー版の方が好きかな。
おまえ、なかなかセクシーじゃな
香港アクションを堪能
・白髪ひげの師匠から酔拳を習い敵に立ち向かうジャッキー
・五点湯飲みのせの大馬の構え、水がめから桶で水入れ換え、逆さ腹筋で水汲み、指でくるみ割りなどユニークな修行の数々
・72分経って要約酔拳の伝授が始まる
・中華飯店での大乱闘、棍使いとの決闘、ラストの酔拳対決
・ジャッキーの体技はいうまでもないが、師匠のアクションも年を考えて驚くほどのアクションを見せてくれた
おもしろい!
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