「CGもない時代によくぞここまで」トラ・トラ・トラ! こまめぞうさんの映画レビュー(感想・評価)
CGもない時代によくぞここまで
日本がパールハーバーへ攻撃をするまでの流れと
当日の動きを、
アメリカ側と日本側から追った作品。
そこに至るまでの腹の探り合い、駆け引きを面白く感じるかどうかは
個人差があるとは思うが、
現代の感覚ではない、当時の感覚で
当時の人々を描いたものだと思う。
アメリカ側はまさか日本がいきなり攻撃してくるとは
現場の下っ端は予想だにしておらず、
そのためオロオロと逃げ回ることになったろうし
被害も甚大であったろう。
そんな下っ端をどうなるかわかっていながら
政治的な考えで見殺しにすることになった、
上層部の冷酷さもはっきり出ている。
一方どういう流れへいくのかを想像しきれず、
ヒロイズムに酔ってうまく成し遂げたと高揚している
日本側の若者たちの様子も、また
実際にそうだったのではないかと思わせる。
後世の私たちがあれこれと当時の人々を
選択が間違ってるというのは簡単だが、
実際にその時代に生きてた人達は
それぞれがそうとしか動けなかった(と思い込んでた)のだと
想像する。
歴史の大きなうねりをできるだけ公平にとらえて
表した貴重な作品だった。
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