劇場公開日 2024年9月13日

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「どこを切ってもブリジット・バルドー」殿方ご免遊ばせ シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0どこを切ってもブリジット・バルドー

2024年9月15日
iPhoneアプリから投稿

首相令嬢のブリジット・バルドーが、首相の官房主任を務める浮気者の旦那を振り向かせるため、フランス政界、外国のVIPまで巻き込むスラップスティック・ラブコメディです。とにかく最初から最後まで徹底的に楽しいコメディで、開巻からBBがシャンゼリゼ通りを真っ赤なオープンカーで颯爽と走るなど、彼女の魅力がいかんなく発揮されています。旦那が政府の要職についているのに、とにかく女にだらしなく、空港や狩猟場での愛人とのドタバタが笑えます。結婚後も病気は治らず、今度はBBが来仏中の外国の女王の旦那(王配と言うそうです)と浮気をしようと言うスケールの大きさにビックリです。一歩間違えば国際的スキャンダルになるのに、思慮分別もありそうな相手がノッてくるのが大爆笑です。結局、浮気未遂に終わるけど、それぞれの相方にバレないように取り繕うのがまた笑えます。女王様は慣れっこのようだけど。役者では、BBが相変わらず大活躍、きわどいシーンやシチュエーションなのにちっともいやらしくならないのがいい所です。旦那役のアンリ・ヴィタルとの息もピッタリでした。でも、ビックリなのは王配役の御大シャルル・ボワイエ。低音できれいなフランス語の台詞回しも素晴らしいけど、BBの誘いにノッてしまう危うさとのギャップが最高でした。

シネマディクト