トーマス・クラウン・アフェアーのレビュー・感想・評価
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知的な人間による華麗な犯罪
ピアースブロスナン扮するクラウン投資社長トーマスクラウンは、美術館からモネの絵を見事に盗んで ご機嫌に家で眺めた。
室温を5℃上げて絵を盗むなんてテクニシャンだね。知的な人間による華麗な犯罪。トーマスクラウンをリストに挙げたレネルッソ扮する調査員キャサリンバーニングも直接アタックするなんて大したものだ。ふたりの直接対決の展開だが、レネルッソがちょっと老けてて見えてときめく様な事はなかったのが極めて残念だな。でも体当たり演技は良かったね。
驚きの関係度の高さ
当初B級映画を見るノリで見始めたら余りの完成度の高さに度肝を抜かれた。良く練られたシナリオ、最後まで飽きさせない役者の緊張感ある演技。見る側を楽しませる様々な夢のような疑似体験と男女の留まる事のない駆け引きとそれに絡める美術品をめぐる犯罪サスペンス。スティングのBGMがまたとてもいい。そして美術に興味のある人には幾重にも張り巡らされた知的な仕掛け。素晴らしい。言うことなし。
90年代らしいわかりやすさ
投資家のブロスナンと保険屋のトリックとロマンスな映画。無駄にセレブなブロスナンの行動がわかりやすくて90年代。逃げたあと仕事はどうするんだ?という突込み沢山。
ラスト、保険屋を騙して他の女と落ちあって欲しかった。
怪盗クラウン
マックイーン、フェイ・ダナウェイの「華麗なる賭け(1968)」のリメイク、確かにゲーム性が裏にあるとすれば銀行強盗ものより名画泥棒の方がルパン的で許せますね。
製作・主演までしていますからピアース・ブロスナンはやりたかった役なのでしょう、甘いマスクでおば様キラーだからでしょうか相手役はレネ・ルッソ45才、必然性のないトップレスまで披露して熱演だが、お似合いのカップルとは言い難い。お悩みカウンセラー役でフェイ・ダナウェイまで引っ張り出してクラウンをピータパン症候群と診断、やっぱりマザコンだったのね、だから年上のレネ・ルッソ? 推測ですがピアース・ブロスナンの女性ファンを考慮して、私でもいけそうと思わせる映画会社の計算かもしれませんね。個人的にはクラウンが興味を持つのはわかるものの、あそこまで入れ込む設定についてゆくのはきつかった・・。
さすがアカデミー主題歌賞をとった「The Windmills of Your Mind(風のささやき)」はいいですね、エンドロールのスティングも味がありますが、二人が街を歩くシーンでかかったJAZZアレンジのChico O'Farrilの曲が哀愁を漂わせていました。ひょっとしてまた悲しい結末になるのかと思わせておいて、あの結末、これもまたマーケティングなのでしょう。
切れ者同士のクールな頭脳戦が見せ場なのにオリジナル程真面目に作っていないところが評価の分かれ目かも知れません。
マグリットの 山高帽の男の絵をトリックに使うあたりは笑えますね、だったらいっそのことキャスティングも見直し、峰不二子ちゃん風ならアンジーでしょうか、刑事も銭形風にして怪盗クラウンに寄せきった方が娯楽性が高まった気がします。
まあ、「ダイハード」、「プレデター」、「レッド・オクトーバーを追え!」など娯楽性は天下一品、手練れのジョン・マクティアナン監督にしては中途半端、ピアース・ブロスナンのPVもどきになってしまいました、端からそんなオファーだったのかも知れませんね・・。
恋愛迄のエピソードが足りない。
億万長者で美術品専門の泥棒と女性保険調査員が、華麗なトリックと推理を屈指した知恵比べと恋の鞘当てをするラブ寄りのサスペンス。
スティーブ・マックイーン主演の「華麗なる賭け」のリメイクだそうです。
冒頭の絵画窃盗シーンはリズム感もスピード感あり、映画に引き込まれていきます。
ヒロインの推理も無理がなく的確で、推理ショーとしても楽しめる作品です。
ただ、肝心のラブストーリーが物足りなく感じます。デートシーンは幾つかあったのですが、二人が惹かれ合うには少しエピソードが足りなく、無理くり恋愛映画にしてしまったように思います。もう一つ位両想いになるストーリーを入れたらラストがもっと引き立ったかもしれません。
DVD200円ゲットシリーズ。リメイクのようだ。オリジナル未見。 ...
DVD200円ゲットシリーズ。リメイクのようだ。オリジナル未見。
途中までは良かった。大富豪の天才犯罪者と頭脳明晰な美人保険調査員のスリリングな駆け引き。
どちらが勝つのだろうと思ったら、なんとこの2人がラブラブになってしまった。そこからはもう単なるロマンス映画に。残念、そのままスリリングな対決となって欲しかった。
2人のファンなら楽しめそう。特にレネ・ルッソは◯◯◯も拝めます(笑)最初と最後の泥棒シーンはなかなか楽しめます。
前半の軽い娯楽から後半は真剣に
総合:75点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 75
音楽: 70
スティーブ・マックイーンの「華麗なる賭け」のリメイク版である。しかし犯罪は現代風に洗練され、取り締まるほうもハイテク装備で待ち構える。犯罪も映画の見せ場として趣向を凝らしており、どうやって犯罪を成功させるかをしっかり描く。このあたりはオリジナルの「華麗なる賭け」よりもレベルが高い。
前半は主演のピアース・ブロスナンは最初は007の役柄そのままに軽いスマートな態度でかつどこか茶化したように演じる。少年の心を持った大人が真剣にゲームを楽しんでいた感じのマックイーンとは雰囲気はかなり異なる。ルッソもまだ余裕の態度でゲームに参加するという雰囲気である。
後半からはブロスナンもルッソもだんだんと真剣になってきて、映画全体に緊迫感が出てくる。仕事と本当に相手を信じていいのかという思いに揺れる心情が表れていて面白い。
リッチな大人の…
『ダイ・ハード』のジョン・マクティアナン監督作品ということで期待大。
オリジナルの『華麗なる賭け』は観てない(観たくなりました)のですが、“億万長者の裏の顔が泥棒”という設定にもそそられる。
そんなグイグイ上がってしまったハードルも悠々越えて見入ってしまう作りでした。
シナリオはもちろん“リッチな大人のゲーム”にとってもよく合う音楽や演出もよかったです。なんていうかすごく日本語が似合わない雰囲気w こういう作り込んだ感じ好きです。
ただ見入ってしまったばかりに心理戦に気を取られて私がなかなか“ラブストーリー脳”に切り替えられなかったせいでラストはそっち?!と丸く収まった感じにちょっとがっかり。終わった後にじっくり消化すると全然アリなんですけどね。もっと早く“リッチな大人のラブロマンス”だと気付けばよかった。
序盤はこのデキる男、デキる女のポーカーフェイスがどう崩れるんだろうとニヤニヤしながら観ていましたw
そしてキスをしていいかどうか戸惑うキャサリンが初めて見せた“可愛いげ”、最後の“約束”を見守る時に頬が綻んでしまうのを我慢できないあの感じ、見たかった人間味が見れて更にニヤニヤw
レネ・ルッソの結局愚かな女として手の平で転がされてしまう演技が本当に素晴らしい。
…と思ってトーマスの夜神月ばりの「計画通り」が待ってるのかとばかり思っていたら斜め上の「計画通り」だったので拍子抜け。
もちろんこの“惚れた女の落とし方”というハッピーエンドの方が気持ちがいいし、スマートさも人間味も出てて完璧なんだけど、トーマスさんにはそれを期待してなかったというか。
なんだろう完璧すぎるのかな。一杯食わされたり逆転負けするところも見たかった気もするし完璧すぎるならたまには悪が勝つでも良かった。
それとマイケルの“普通の刑事がやり手に振り回されながら奮闘”みたいな構図は最後まで欲しかったな〜。あれがラブストーリーに纏まっちゃったのがチープに感じてしまう一番の原因かも。
もちろん最大の原因はしっかり筋が通ってるのに最後の最後で脱線事故を起こしたように感じる
私の見方ですがw
それにしてもトーマス・クラウン氏は朝の過ごし方から、海や空で自由に遊んでなんて羨ましい生活なんだろうw なんだかんだ言いましたがそんな彼のリッチマンにしかわからない“欲”が満たされて良かったとは素直(?w)に思うし、彼の仕掛けた“妙”にもたくさん驚かされた(最後の絵のトリックは知りたいけど)ので充分満足させてもらいました。
ピアース・ブロスナンはまり役!!
原作のスティーブ・マックイーン主演の方は観ていないのですが、この趣味で美術品の泥棒を繰り返す富豪のプレイボーイぶりはむしろ、あくの強い前作より今作品の方が際立ってるように思う。それほどこの役をやらせたら多分右に出る者がいないのではないだろうか?脚本、演技、ともに秀作です。レネ・ルッソも揺れる女心をうまく演じています。ほりだしものでした。
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