「統合失調症患者の妄想を現実化したような映画」トゥルーマン・ショー 鳥人間さんの映画レビュー(感想・評価)
統合失調症患者の妄想を現実化したような映画
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統合失調症患者の妄想を現実化したような映画
ストーリーや設定に星新一作品味があった。
人権無視だという抗議に対して「主人公は作り物だけど本当の幸せな暮らしを送っているし、この世界から逃げだそうとはしないのだからなんの問題があるのか」と返した
プロデューサーの真ヒロインに対する言いわけに特にそれを感じた。
この映画は、映画という世界の中にまたリアリティードラマという世界があって、主人公はドラマの中の主人公でもある。だからか、あんまり熱くなりにくい
不気味な盗撮カメラのレンズの影や、下らないパブかなんかで人ごとを楽しむ下卑た視聴者、人の人生を操作し切り売りする傲慢なプロデューサーらのカットが、感情移入を妨げたのだと思う。
この作品のテーマ・メッセージは「快適だが真実のない世界からの脱出」「毒親の支配からの解放」といったところかと思うが、あまり響かなかったのはそのせいかな
ただこの設定である以上、こうなりようしかなくて、一つの世界を描ききったところがこの作品の素晴らしいところだと思う。
でも俺がプロデューサーならフィジーくらい行かせてやるなあ
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