デトロイト・ロック・シティのレビュー・感想・評価
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KISS
全編キッスの音楽かと思いきや、78年当時に流行っていたミュージシャンの音楽がかかる。タイトルでもわかるように、丁度キッスが転換期を迎える直前の音楽。このあとメロディアスな音楽を作るようになり、顔のメイクを落としてしまうという変身にでたのだ。製作者の名前にジーン・シモンズがあることから、メンバーチェンジ前の最盛期を懐かしんでいたんだと想像できますね。
初めて来日したときには、失禁する女性が続出し、汚れるのを怖れた中止になったコンサート会場もあったはず。そのくらいすごい人気だったのだ。しかし、日本ではコピーバンドがあまり出てこなかったような気がする。チューニングを半音下げて重さを強調したロックだったため、コピーしにくかったこともあるかもしれない。「キッス・アライブ」はレコードが擦り切れるほど聴いたし、大音響で鳴らしたため怒られた経験もある。ラスト近くにかかるヴァン・ヘイレンが台頭してきたため、キッスは転換せざるを得なかったのか。
映画の中で一番面白いのは、ラジオのクイズに正解してチケットをゲットしたかと思われたのに、興奮して本名を名乗ることができなかったこと。。。それとピーター・クリスが投げたスティックを受け取るところ。
【”お母さん‼KISSのロック・コンサート・チケットにそんなことをしてはイケマセン!”愉快痛快、KISS大好き4人組少年の成長物語。】
ー そりゃあ、カーペンターズを聞こうとLPに針を落としたら、KISSの”Love Gun"が大音量で流れたら、ビックリするよね。
でもさあ、大事な息子ジャムと友人達が組むバンド、”ミステリー””4人分のチケットにあんなことしなくても良いじゃない・・、教育ママだなあ・・。ー
◆感想
・序盤は、ジャムとホーク(エドワード・ファーロング)とトリップとレックスが、神の如く称えるKISSと、KISSの音楽を”悪魔の音楽”と毛嫌いするジャムのママを含めたママ達の攻防がオカシイ。
- 実際に、当時はKISSの音楽は、良識的な人達からは毛嫌いされていたそうで・・。-
・念願のKISSのロック・コンサート・チケットがジャムのママの行いで、無くなってしまい、”ミステリー””達が、必死にチケットを入手しようとする様がおバカだが、オカシイ。
・ジャムはママに寮に入れられるが、他のメンバー達に救い出される。ラジオ番組のKISSのチケットが当たったと思いきや、無効になったり・・。
- ここら辺は、描き方が粗いなあ。-
・メンバー達は、何とか金策に駆け回るが・・。ジャムは好きだった女の子から、告解され男として目覚め、ホークはバーで泥酔した後、色っぽいお姉さんにより男として目覚め、店のお金を取ろうと画策したトリップはひょんなことから、本物の泥棒を退治し・・。
<一発大逆転で、KISSのロック・コンサートに入場できた、ジャムとホーク(エドワード・ファーロング)とトリップとレックス。
そこでは、ジーン・シモンズが常人の2倍はあると言われる長い舌を出しながら、エレキベースを掻き鳴らし、ピーター・クリスが投げたドラムスティックは、見事にママにスティックを一本折られてしまったジャムがキャッチ!
オバカトーンの作品だが、少年たちの仲間を見捨てない結束力、KISS愛を通じて、大人になって行く過程をコミカルに描いた作品である。>
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