「ジャーナリスト、クリストファー(ミシェル・ヴォワタ)にとっての最近...」デ ジャ ヴュ りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
ジャーナリスト、クリストファー(ミシェル・ヴォワタ)にとっての最近...
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ジャーナリスト、クリストファー(ミシェル・ヴォワタ)にとっての最近の最大の関心事は17世紀の革命家イェナチュ。
イェナチュはスイスでは評価が分かれる人物だが、グリソンの領主ポンペウスを倒し、グリソン独立の英雄と祭り上げられるが、のちに謎の人物に殺された男である。
謎とされていたイェナチュの墓を発掘した人類学者と会見したクリストファーは、その際、イェナチュが死ぬ間際に相手からもぎ取ったとされる鈴を手に入れた。
しかし、そのことがきっかけでクリストファーは、しばしば17世紀の幻影を見るようになる。
というよりも、17世紀、イェナチュがいたその場に訪れたような体験をする・・・
といった物語で、一種の怪奇幻想譚。
この手の話は好きなのだが、いかんせん演出がまどろっこしい。
現代から17世紀に迷い込むあたり、もっと劇的かとおもうと、まるで地続きのような雰囲気で迷い込むわけで、このあたりがどうも眠気を誘うというか・・・
いやぁ、レナート・ベルタの撮影が上手すぎるのだが。
映画に「雑味」のようなところがないのが、個人的には合わないのかも。
物語途中で、クリストファーの恋人が件の鈴を川に投げ捨てて幻影は終わるかと思いきや、幻影は終わらない。
どちらかというとひどくなる。
このあたりは物語的によくわからない。
もうすでに、クリストファーが17世紀に取り込まれているとでも考えればいいのか。
というか、物語の行きつく先はおおよそ決まっているので、ここで幻影に終止符を打つわけにはいかないのだけれど。
ということで、格調高い怪奇幻想譚。
格調高いがゆえに、ちょっと面白みに欠けるかなぁ。
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