デ ジャ ヴュ

劇場公開日:2024年3月8日

解説・あらすじ

「ラ・パロマ」などで知られるスイスの名匠ダニエル・シュミット監督が、17世紀スイスに実在した英雄イェナチュの謎をモチーフに、ふたつの時代とふたつの現実が交錯する様子を極上の映像美で描いた幻想映画。

17世紀スイスにおけるグリソン州独立の英雄イェナチュは、宿敵ポンペウスを殺して権力を手にしたが、数年後に何者かによって殺害された。現代に生きる若きジャーナリストのスプレシャーは、イェナチュの謎の死について調査を進めるうちに、いつしか時を超えてイェナチュの姿を発見。既視体験に悩まされるスプレシャーは、さらに不思議な出来事に遭遇していく。

「ある女の存在証明」のクリスティーヌ・ボワッソン、「傷ついた男」のビットリオ・メッツォジョルノ、「007 ユア・アイズ・オンリー」のキャロル・ブーケが出演。2024年3月、デジタルリマスター版にてリバイバル公開。

1987年製作/97分/スイス
原題または英題:Jenatsch
配給:マーメイドフィルム 、コピアポア・フィルム
劇場公開日:2024年3月8日

その他の公開日:1988年6月4日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

3.5 【“真鍮の鈴の音が導く不可思議なる世界。”現代と17世紀を意図せずに行き来する男が、スイスの革命家の謎に関わって行く幻想譚。現代と17世紀がシンクロする映像美は見事なる作品である。】

2025年8月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

幸せ

■現代。記者のクリストフは17世紀のスイスの革命家・イェナチュの墓を発掘したトプラー博士とインタビューを行い、イェナチュの興味を持つ。
 彼は、イェナチュが宿敵・ポンペウスを殺した城に行くが、いつの間にか17世紀に移り、イェナチュが宿敵・ポンペウスを殺す現場に遭遇し、思わずポンペイウスが隠れた場所を”暖炉の中!”と知らせてしまう。
 更に彼は、ポンペウスの美しい娘、ルクレツィアツに魅了されて行くのである。

◆感想

・粗筋は、ざっと上記のような感じであるが、今作は物語を追うよりも記者のクリストフが経験する現在と17世紀がシンクロする不可思議且つ美しい映像に身を任せるのが良いと思う。

・この幻想映画の中には、様々な印象的なシーンがあるが、特に印象的なのはルクレツィアツを演じたキャロル・ブーケの美しさであろう。
 クリストフが17世紀から戻って来て恋人、ニナと列車に乗っているとすれ違った列車の窓から彼を観るルクレツィアの表情など、絶品である。

<今作は、不可思議なストーリーを彩る17世紀と現代がシンクロする映像の美しさと、劇伴の使い方と、物語のキーとなる真鍮の鈴の音が印象的な、アーティスティックな作品である。
 これは、ダニエル・シュミット監督作品に暫く嵌りそうであるなあ。>

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NOBU

4.0 日常の中の幻想

2025年5月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

知的

ダニエル・シュミットの作品はバブルの頃
ミニ・シアターで、よく見かけました。
蓮實重彦さんが編集されてた「ルミエール」という
映画批評雑誌でもこの作品が取り上げられました。
当時見る事もなく今あらためて見ました。
この作品の見所は現代に生きる若きジャーナリストの
クリストフが中世に生きるルクレツィア(キャロル・ブーケ)と、どう出会うのかが鍵ですね。この女優さんはブニュエル作品や007のボンドガールにも出ておられました。
あとパゾリーニやベルトルッチでお馴染みの
ラウラ・ベッティが城主役で貫禄ありました。
撮影はレナード・ベルタでいい感じです。
この監督の処女作「今宵かぎりは」が好きで2回
シアターに通いました。
映画に造詣の深い監督でダグラス・サークの
メロ・ドラマ映画が好きだったんじゃないでしょうか?
もうすでにお亡くなりになられて残念です。

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naoki

3.5 デジャブ〜

2024年9月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

最近デジャブなことありすぎて
混乱していたところにこれだ…
仕事中に(あれ?これ前に同じことしてたな…だれか同僚が同じことそばで言ってたこのシチュエーション)
本を読んでたら(あれ?これ読んだことある…もしくは映画かなんかになってない?このシチュエーション)
とかね、、、
早稲田松竹まで各停電車で本を読みながら行ったら
コンパーメントの男というシチュエーションの短編

2本観ても1100円、知らない監督作品だけども
とても映画らしく良い作品でした
あまり語らず映像で分かるというカメラワーク
中世にトリップするそれは素敵な体験
夢の記憶を大事に生きてるあたしには
デジャブも大切な記憶体験なのだ
作中でデジャブを見れる、同じ場所に行ける、特異体質
みたいなことが語られていたので
あたしもその能力を大事にしたい…

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mamagamasako2

4.5 ダニエル・シュミットの傑作のひとつ

2024年9月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

早稲田松竹にて鑑賞。(ダニエル・シュミット2本立て)

久しぶりの早稲田松竹。学生時代にACTミニシアターと同様、入り浸った映画館🙂
いまだ2本立て格安料金は嬉しく、ダニエル・シュミット監督の2本立ては、似たような雰囲気の2本だったが、レビューはひとつずつ。

記者クリストファー(ミシェル・ヴォワタ)がイェナチュという17世紀の革命家の骨を発見したという人類学者を取材するところから始まる。イェナチュの骨を発見したという人類学者は、本物の骨を自室に保管していて、クリストファーは「あの学者は墓荒らし」と言う。クリストファーは恋人ニナ(クリスティーヌ・ボワッソン)と同棲していて、ニナは「わたしは日本人よ!」と言うが、全然日本人には見えない😄笑

クリストファーが取材する革命家イェナチュは宿敵ポンペウスを殺した斧で数年後に殺されたらしいが、そんな風景をクリストファーが垣間見ていく映画。
ネタバレは避けるが、意外な展開が素晴らしい‼️✨

また、暗殺されたポンペウスの美しい娘を演じているのがキャロル・ブーケ、本当に綺麗💕

今回観たのは(最近上映された)デジタルリマスター版で、とても色彩が綺麗。また過去(17世紀)を描くときの雰囲気がとても良い。映像と独特な物語に陶酔……。
ダニエル・シュミット監督の傑作のひとつと言えよう🎥✨

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たいちぃ