劇場公開日 1975年4月12日

チャイナタウンのレビュー・感想・評価

全20件を表示

4.5街の闇、2人の女、歯牙無き男の足掻き。

2024年2月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

興奮

知的

やられましたね。名作と言われるだけあります。何でしょう、演出や音楽、美術など映画を構成する全ての要素が相乗効果で唯一無二の退廃的かつ妖しい世界観を作り出していて、そこで展開されるストーリーが極上。街に潜む巨悪の陰謀に巻き込まれていく私立探偵=ジャック・ニコルソンはビジュアルはアレでも醸し出す雰囲気に魅了されてしまいますね。でも全てはジョン・ヒューストンでしょう。登場シーンは僅かながら不気味過ぎました。
自分の中ではL.A.コンフィデンシャルに次ぐ、ハードボイルドの傑作です。

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吠えない狼

5.0アメリカ史上最高のミステリー

2024年1月26日
PCから投稿

日本ではそこそこの評価ですが、アメリカでは不朽の名作扱いです。

全体的な印象は静かなハードボイルドの印象です。
常にニコルの旦那の視点で描かれ、他の人物の視点は排除されています。
ポランスキー先輩独特の乾いた画面に高級感が漂う映像造形が秀逸です。

ミステリーですがストーリーは単純でスリラーやサスペンスは希薄ですので、独特の映像感覚を堪能する作品です。

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越後屋

3.5確かに脚本がしっかりしていた

2023年11月2日
PCから投稿

悲しい

知的

 私立探偵物で、ハードボイルドなタッチ。テンポはゆったりしているが、弛緩がなく、序盤から細部や人間関係を覚えていないと理解しがたい。水道局の部長、夫モーレイの浮気調査を依頼してきた夫人が偽物で、浮気現場の写真を撮るが、ゴシップ誌に勝手にリークされ、本物の夫人が訴えに訪れる。誰の仕業か暴こうとしていたら、モーレイが溺死体で発見される。真相を暴こうと調査を進めると、ロスに水を引くためのダム建設で夫人の父とモーレイが対立していたことが判明し・・・という映画。
 脚本がしっかりしていて、推理小説とハードボイルドを足して2で割ったような映画。脚本がいいので、奥深い事情をもった夫人を演じるフェイ・ダナウェイと、それに対応する私立探偵ジャックニコルソンの演技も見どころ。ストーリーがよく練られていて、セリフも洒落や皮肉がよく効いている。レイモンド・チャンドラー的な世界であった。
 ラストは、なんともやり切れないハードな終わり方。私立探偵が愛する妻を守れなかったトラウマを抱えているのがチャイナタウン。チャイナタウンは、治外法権的な街だったらしい。ロマン・ポランスキーもハリウッド、愛妻が惨殺されているらしい。この映画の監督をするって、すごいトラウマを乗り越えたのだろう。

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parsifal3745

4.0【”怠け者たちが集う街で起こった悲劇。”有名原作なしのオリジナル脚本で、この作品レベルには脱帽である。】

2023年7月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

知的

難しい

■第二次世界大戦前の南カリフォルニア。
 私立探偵ジェイク(ジャック・ニコルソン)は、ダム建設技師モーレイの妻を名乗る女性から、夫の浮気調査を依頼される。
 早速、調査を開始したジェイクだったが、やがて彼の前に本物のモーレイ夫人(フェイ・ダナウェイ)が現れる。

◆感想

・初鑑賞であるが、2023年に観ても特に衝撃の後半のストーリー展開には魅入られる。

・町の実力者ノア・クロス(ジョン・ヒューストン)が行っていた悪辣な事実と、それの報いを受けたモーレイ夫人の姿。

<ジャック・ニコルソン演じる私立探偵ジェイクが、真実に近づいて行く様も佳き作品である。
 ロマン・ポランスキー監督。自らの家族に起きた悲劇を乗り越えて、秀作を作り続ける姿には畏敬の念を抱きます。>

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NOBU

3.0「なるべく静観」

2023年5月22日
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鑑賞方法:DVD/BD

世上は冤罪との声もありますが、ケネディ大統領の暗殺犯として警察当局に逮捕されたオズワルドは、その第一声を取材しようとして押し寄せたマスコミ記者に対して「どなたか私に法的な支援(リーガルアシスト)を」と叫んだと聞きます。
英米では、それほど問題の法律的な解決ということが市民の間に根づいていることに比べ、日本を含む東洋系の国では、当事者間の話合いや、いわゆる「顔役」による調停によって問題を解決しようということが、令和の今でも広く行われています。 (ちなみに、各都道府県には一以上の国立系大学がありますけれども、そのほとんどが「ものつくり」に関連する工業系の学部が中心で、少数派の中でも単独の法学部を擁しているものは、更に指を折って数えるほど。先進国でありながら、今の日本でも、それほどリーガルサービス、ないしは、その前提となる法学教育が軽視されている。)

まして、当時(1930年代)のチャイナタウンにしてみれば、アメリカ国内とはいっても、同じような状況で、当時のアメリカ人には、奇異な社会に見えたことは、想像に難くありません。
おそらくは、その「不可解さ」がロス市警当局をして「なるべく静観」という態度をとらしめたのだと思います。評論子は。

高級官僚による、ありふれた単なる浮気調査だったはずが、どんどんと利権の渦に巻き込まれていく様には「痛い」ものがありましたが、そのお陰様で、2時間を超える長尺映画であったにもかかわらず、疲れることなく、十二分に感情移入しながら見入ることができました。

面白い一本であったと思います。評論子は。

(追記)
必ずしも法律や形式的な正義に束縛されない私立探偵のギデスとしては(警察官時代はいざ知らず)、チャイナタウンでの出来事について「なるべく静観」という態度に出たことは、本件の場合については無理からぬかなぁと思います。評論子は。
同じく私立探偵としての設定では、『ゴーン・ベイビー・ゴーン』のパトリック探偵(ケイシー・アフレック)がああいう判断をしたこととは好一対かなぁとも思います。
どちらの場合にも、考え方には、賛否の両論があるとは思いますけれども。
見終わって、そんなことにも思いの至った一本になりました。評論子には。

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talkie

5.0もう忘れろよ、ジェイク。ここはチャイナタウンなんだから。

2023年5月3日
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泣ける

悲しい

興奮

映画史上においてハードボイルド映画として「マルタの鷹」「L.A.コンフィデンシャル」らと並ぶ最高傑作の1本ではないでしょうか。退廃ムード漂う1930年代のロサンゼルスを背景に、私立探偵を演じるジャック・ニコルソン、悪魔的な町の実力者を演じるハードボイルドの始祖ジョン・ヒューストン、そして何よりも異様な輝きを持った瞳で宿命の女を全身で演じきるフェイ・ダナウェイさんが素晴らしいです‼️彼女がニコルソンに殴られながら「妹よ、娘よ、妹よ・・・」と繰り返しながら告げる衝撃の事実には、本当に戦慄させられました

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活動写真愛好家

3.5ノワールの色気

2022年4月3日
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鑑賞方法:VOD

音楽も絵も美しかった。しかし結末が救いなさすぎるよ。

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filmpelonpa

3.0フェイダナウェイの存在感ってすごいんだな

2021年3月23日
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個人的には、ジャックニコルソンはらしくない役をやっていると感じた

もっとガサツで下品だけど、男気があるのが彼。
今作では全く違う役だったので、少し驚いた

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JYARI

4.0存在感抜群のジャックニコルソン

2021年2月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ジャックニコルソン扮する私立探偵ジェイクギテスのところへモウレー夫人が水道電力局長の夫の浮気調査依頼でやって来た。ジェイクは、時間も費用もかかると言ったが、夫人はかまわないと応えた。ジェイクは、ダム建設に反対のモウレー局長の尾行を始めた。盗み撮りした写真が何故か新聞に載ってしまったが、それを見てフェイダナウェイ扮するもうひとりのモウレー夫人が現れた。しかし、モウレーは遺体であがったのでジェイクは調査を始めたところ鉄砲水で襲われ、かぎ回るなと2人組に脅され鼻を切られた。またモウレー夫人も何か隠してる様だった。ジェイクは、警察が事故死と判断したが、他殺と断定。果たしてジェイクは真相を突きとめられるのか? なかなかのミステリーだったね。さすがジャックニコルソン。フェイダナウェイとともに存在感抜群だったね。

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重

3.0法廷に羊!

2021年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 単なる浮気調査のハズだった。しかし、愛人がいるとわかり記事になった直後に本物の妻(ダナウェイ)から訴えられる。なんとか訴訟は取り下げたものの、当の水道局局長が溺死体となって発見されるのだ。

 鼻を削ぎ落とされそうになってから、俄然捜査意欲を増したジェイク。男気を感じます。モウレーとクロスが共同で水道局を所有していたとか、現在(2021年)では日本が水道を民営化しようとしているのも疑惑だらけ。胡散臭いことがいっぱいだ。

 しかし、この映画は社会派ミステリーというべきものなのでしょうか?単なるハードボイルドといったイメージしか残らないのですが。とりあえず、ニコルソンの鼻が痛々しい・・・

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kossy

2.5見ないことをおすすめする

2020年11月2日
PCから投稿

むちゃくちゃ後味悪いラストシーン。話が入り込みすぎていて何をやってるのかよく分からなかった。誰と誰が事件に関与してるのかわからない。警察はどのレベルまで買収されているのかとか FBI に連絡すればイチコロじゃないのかとか、マスコミに知らせた方が面白いんじゃないかとか、あいまいな余地が多すぎる。これだけ規模のでかい陰謀なのに黒幕の一人が自分で殺人やったワケ?
まあ見所と言ったらジャックニコルソンの演技と音楽かな。

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タンバラライ

4.0脚本のお手本と言われている映画

2020年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ダム建設をめぐる利権の黒幕が、娘むこを殺害する。過去の忌まわしい過去も次第に明らかになる。そのミステリーを追う私立探偵役がジャックニコルソン(当時37歳)。

誰が殺したのか?という疑問が観客自身が解いていくような展開が秀逸。最後の辺りまでは娘が殺したんでしょうと思わせつつも、最後は黒幕が犯人だ!と思わせる。脚本がすばらしい。

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菜野 灯

5.0Is it too tough for you ?

2019年5月17日
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①死ぬまで心の名画。
②殆んどすべての台詞(もちろん、英語。特にジャック・ニコルソンとフェイ・ダナウェイとの会話)を暗記しているくらい好き。

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もーさん

3.5大人過ぎるハードボイルド

2018年1月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

寝られる

鼻をナイフで切られるシーンが痛々しくてゾッとするし見えない敵が怖い。

アメリカン・ニューシネマの時代にフィルム・ノワール、ハードボイルド一直線に淡々とした展開に大人過ぎる渋みにJ・ニコルソンの存在感が素晴らしい。

ラストのF・ダナウェイは「俺たちに明日はない」を想起させる惨さ。

意味を成さない救えない解決出来ない結果が伴わない空しさが70年代のアメリカ映画の性か!?

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万年 東一

3.5ジャック・ニコルソンが若い、悪役じゃないのか、残念。フェイ・ダナウ...

2017年10月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ジャック・ニコルソンが若い、悪役じゃないのか、残念。フェイ・ダナウェイ、顔ごついな。とか思いながら見てました。世代的には私よりもう少し上の人かな。
まあまあ面白いサスペンスやん、鼻切り痛そう。わりに冷静に見てました。そして真の悪役、ジジイ登場。こいつがすごい!銃をぶっぱなすとかではないのに、なんと悪そうなことか。ジョン・ヒューストン、実生活も悪党じゃないの(笑)
そしてそして、衝撃のラスト。後味悪すぎ、こんな感じ初めてです。いいのか、それで。でも現実ってそうなのかも、正義より利権。

ラストとジジイの悪党っぷりを見る映画。と思ったら真の悪党は他にいた。ロマン・ポランスキー監督、この映画を地でいくような悪党っぷり。こんな奴野放しにしてていいのか、どころか名監督扱い。作品と私生活は別ってか、うーむ、でもやっぱり嫌だ、減点。

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はむひろみ

3.0味わうにはいい作品だと思う。

2016年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

アメリカ社会の恥部をえぐりたかったのかな。
社会の中で平然と行われる不条理と支配。
結局、当事者が一番悲しむことになるんだけど・・・
ジャック・ニコルソンの男くささがたまらん。
ちょっと、あちこちで出るアメリカンジョークが鼻に付くけど。

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かずぴん@cinema

3.0音楽が印象的

2014年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

 ロマン・ポランスキーの名作。「チャイナタウン」というタイトルだが、ラストまでチャイナタウンは出てこない。
 主人公の私立探偵はもちろん、彼の昔の同僚である刑事たちも手が出せないアメリカ社会の暗闇。
 音楽が非常に印象的で、ノスタルジックに時代背景を感じさせる。

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佐分 利信

3.0やるせない映画

2014年5月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

興奮

どういったら良いのか… 感覚としては、宙ぶらりんな気持ちに放り込まれる感じですね。
ポランスキーが語っているように、ジャック・ニコルソンの主観から描かれていて、彼が感じているだろうそのサスペンス感をこちらも味わうことになります。そして観終わった後の感覚もまた、ジャック・ニコルソンの気持ちそのままなのだろうと思います。その意味では、監督の意図は完全に成功しているように思うんですけど、でも、でも、このやるせなさは味わいたかったかと言われれば、どうかなぁ、なんて…
あ、でも、ジョン・ヒューストンの怪演は見ものです。

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チャーリー

4.5ノワールとニューシネマ

2012年4月3日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

難しい

その一人歩きする評価に負けることの無い名作。
退廃的な空気のチャイナタウンと誰もあがらえない運命に翻弄される人々、フィルム・ノワールとニューシネマを合わせ持ち時代を感じさせる。
ロバート・タウンの脚本が素晴らしく良くフィルム・ノワールでありながら社会の裏を映し出す史実的要素を合わせ持っていて重厚である。
また、ジャック・ニコルソンのために書かれたかのように彼と相性の良い作品だ。

こういう名作が過去のものにされて行くのは残念で仕方がない。

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keita