「パンチョの影が薄い」戦うパンチョビラ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
パンチョの影が薄い
総合:60点 ( ストーリー:55点|キャスト:65点|演出:65点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
メキシコ革命という動乱期に活躍した実在の人物パンチョ・ビラを描く話ということだが、どうにも彼がこの動乱の時代をどうしたいのかが伝わってこない。
そもそも前半はユル・ブリナー演じるパンチョに殆ど見せ場がない。武器の密輸をしている操縦士がパンチョの部隊に加わり、革命そっちのけで仲間内で女とよろしくやっているだけでは、物語に躍動感がないのも当然。説明不足なために当時のメキシコの状況すらどうなっているのかわからない。
当然の結果として、革命のことも人物像にも迫れていない中途半端な作品になった。パンチョよりも操縦士と、そして何と言っても副官を演じたチャールズ・ブロンソンのほうが渋くて存在感が高かった。
後半は多少パンチョも活躍し始めるし革命やらそれらしい話になってくるが、これでは前半の話は何だったのかと言いたくなる。どこに焦点を当てるべきかがしっかりとしていない。
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