「稀代の名優が演じる流転人生」黄昏(1951) sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)
稀代の名優が演じる流転人生
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前半ローレンス・オリヴィエの至高の演技!高級レストランの支配人そのものの流れるような立ち振る舞い。まさに一流としか言いようがない。
その彼が最後には浮浪者にまで落ちぶれてしまう、残酷さ。
恋に落ちたキャリーに対し、「自分は既婚者だ」と言えなかったのはまだ分かるが、その後一緒に暮らしはじめてからも、「離婚はできてない」「金を盗んでしまった」とは言えなかったのか。やっぱり言えないんだよね、これが。
男子は紳士たれ、紳士はみっともないことはできない、紳士は盗まない、紳士は施しを受けない。ああプライドの高さが最後まで邪魔してしまう。
哀しみに満ちた終幕だが、一方で生きていればまだなんとかなると思わせるラストでもある。
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