劇場公開日 1953年10月15日

「『ライムライト』を思い出した」黄昏(1951) 藤崎敬太さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0『ライムライト』を思い出した

2021年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

不倫する男の末路、と捉える向きもあるかもしれない。

しかし、人を愛するとは何なのか。そこには現実が大きく立ちはだかる。

全てを捨ててまで人を愛することの、現実面の厳しさを感じる。

元嫁が家を売却するからサインが欲しいとアパートに訪ねてきた時、

まだ離婚してないことを知ったキャリーは取り乱し、

ジョージは仕方なく示談金も無しにサインしてしまう。

人生の転落を続けるジョージがキャリーにご飯代の施しを願おうとしたラスト、

キャリー財布ごと渡し、再び2人の生活を望むが、彼は、小銭だけをつかんで去る。

藤崎敬太