「否定と肯定の手のひら返し」タクシードライバー sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)
否定と肯定の手のひら返し
久しぶりに鑑賞。
初見当時は内容がよく分からず、モヒカン頭で演説会場を襲おうとする危ない奴の映画ということしか覚えてなかった。だが、歳を重ねたせいか、感想も変わってきた。
この映画は、ある意味「戦争」を描いたものとも言える。
行為を起こす者にとっては、相手の不義を正すという大義のもとに行われる「正義」だが、別の立場から見ると、圧倒的に認められない。しかも、その評価は、ちょっと見方が変わるだけで、肯定にも否定にも手のひら返しのように変わる。
主人公の「少女を救う」という大義は、世界の至る所で代理戦争を戦うアメリカそのものの大義のメタファーであり、戦争によって精神的に傷つき、自分の考える正義を歪に肥大化させた主人公そのものもまた、アメリカ自身のメタファーなのだろう。
主人公に「政治には詳しくない」と語らせつつ、大統領選挙をストーリーに絡ませるあたりも、挑発的だと思った。
銃の持つ重み、弾き飛ばされる指、描かれる血の生臭さがリアル。
繰り返されるテーマ曲のメロディは美しくセンチメンタルで、古臭さを感じないのに、後半につけられている効果音には、50年という時を感じてしまうのはなぜなのかが、自分としてはおもしろかった。
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りかさんのコメント
2024年4月1日
こんばんは♪
共感とコメントしていただきましてありがとうございました😊
レビューを拝読させていただいて、戦争とおっしゃる意味がわからなかったのですが、いただいたコメントでよく理解できました。
なるほど❗️テロかヒーローかの
トラビス。🇺🇸もいくら中東の危ない人たちを狙うとはいえ、関係ない親族の結婚式場に爆撃して皆殺しは、支持されないですよね。
ありがとうございました😊