「「歩く矛盾」」タクシードライバー SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
「歩く矛盾」
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主演のR・デ・ニーロが29才。M・スコセッシ監督が30才。若い。
不眠のために深夜のタクシー運転手を始めた主人公の日常を追ううちに、彼のするストーカー紛いの意中の女性へのアプローチの仕方と、ベトナム戦争で負った大きな傷跡、深夜のニューヨークに生きる人々を見て世直しをしなければと正義漢のような気持ちで武装し、売春宿を「掃除」し、民主党の大統領候補を暗殺する計画に没入していく様子に、作品中の彼を評する言葉「あんたは歩く矛盾ね」の意味を理解する。そして、その矛盾した行為はすんでのところで英雄行為に転ぶ。
脚本、映像、演技等々、ベトナム戦争後のアメリカ社会を表した作品として屈指の感じがした。
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