「いまいち」太陽がいっぱい ジョニーデブさんの映画レビュー(感想・評価)
いまいち
この映画を印象深くしているのはラストシーンだ。主人公のトム・リプリーが最高の気分で日光浴をしていて、何も知らずに電話の呼び出しに立ち上がって、ニコニコしながら歩き始める、同時にあの哀愁を帯びた音楽が流れるシーンだ。これから捕まってしまうのを想像して、二人を殺した犯罪者なのにかわいそうだと思ってしまう。ニーノ・ロータの音楽の効果は抜群である。もしこの音楽がなかったら、これほどの名作になっていただろうか?あと、主演が超イケメンのアラン・ドロンということもあると思うが。
ただ、一般の評価より私の評価は低い。いちばんの理由は主人公に共感できないからだ。虐げられていたとはいえフィリップ・グリンリーフを殺すほどの理由があっただろうか?百歩譲ってその殺人を理解できたとしても、二人目の殺人は回避できただろう。あと、フィリップになりすまして大金を手に入れ、最後にはフィリップの婚約者まで手に入れるに至っては呆れてしまう(まあ、この部分がなければ作品は成り立たなくなるが)。本当に彼女を好きだったのか、遺産を相続する彼女が金づるになるので一緒になろうとしていただけなのかはわからないが。
あと、船上で殺した後(この殺人もやや唐突な感じ)、死体を布に包み海へ投げ捨てたが、なぜか長い紐が気になっていた。スクリューに絡みつかないかと。そのため、いつもは感の悪い私であったが、結局最後のオチもそれはど衝撃的ではなかった。
いずれにしても、私は登場人物に魅力を感じないとダメなので、その点についてはこの映画のアラン・ドロンは「冒険者たち」のアラン・ドロンの魅力には遠く及ばない。
こんばんは♪共感コメントしていただきましてありがとうございました😊
自分の欲の為に人を殺しその人になりすます男の話。自分の為に二人も殺したので同情どころか嫌悪感を抱きます。ただ超イケメンなので、音楽もいいので、紛らわされるのかと。
道徳心の全く無い男が、身も心も同じ様で、ただ貧乏なだけの男に殺されてしまう、ってだけの話ですね。女の子も鈍感で、あまり賢明とはいえない女性。ガキの頃は奇麗な女優って思ってましたが、何回か見ると、見るからにフランス女優って感じですね。この映画、何が言いたいのか分かりませんでした。