「この子のためなら」ターミネーター2 かつのじょうさんの映画レビュー(感想・評価)
この子のためなら
最初にみたのはテレビのロードショー番組でしたが、大好きで、リバイバル上映のたびに劇場へ通う者です。今回は「午前10時の映画祭」で鑑賞。
シュワルツェネッガーやリンダ・ハミルトンのかっこよさや迫力満点のアクションシーン、息つく暇もあんまりないスピーディな展開と、申し分のない作品ですが、私が一番気に入っているのは、なんといってもエドワード・ファーロング演じるジョン・コナー少年です。複雑な家庭に育った悪ガキ設定だったんでしょうけど!最初に画面に映った瞬間に脳にガチッとインプットされるほど印象的で、美しく、突然の危機的状況にも大胆にたくましく対応し、ターミネーターをしつける(?)リーダー気質の片鱗も見せるキャラクター。小悪魔的な魅力をもつファーロングだったからこそ、このキャラ設定に説得力が生まれたんだと思います。「なんとしてもジョンを守る!」「この子のためなら死ねる!」母と旧式ターミネーターの死に物狂いの姿に素直に共感し、手に汗にぎって応援できるんです。そして何度みても涙するラストシーン。今も昔も、映画製作の技術は物語のためにあるのだと、技術より物語が大事なんだと、そういう感動も感じました。
残念ながら平日の客席はガラガラでしたが、一人でも多くの方に過去の名作映画を劇場でみていただきたいなと思いました。なつかしい、というのと別に、各方面から多様性他の文句を言われる現在だったらつくれないような自由な作品との出会いがきっとあります。コマーシャルや日常生活に邪魔されない劇場で、ぜひ!
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