「ブルドックの扱いが雑だなぁ」ダーティハリー4 movie_curatorさんの映画レビュー(感想・評価)
ブルドックの扱いが雑だなぁ
ダーティハリーのシリーズ4作目にして御大自ら監督として撮り上げた作品。エンディングのロバータ・フラックの曲からして異色作、今は無き松竹セントラルでの鑑賞が思い出される。
時代柄かオープニングもヒップホップ調の曲で始まるが、ハリーの法律無視の捜査方法は警察・裁判所の判事から疎ましく思われている中でやり過ぎで地元ギャングから狙われる事になるが、ことごとく返り討ちにして死体の山が出来上がる始末。それらのエピソードでイーストウッドものでは珍しくカーチェイスシーンがある。これがまた調子が出ない。イーストウッドもこれは畑違いだと認識している感じがニヤリとさせるね。
一方で作りは、巨匠と評される前だからか突っ込み所も多い印象。まずは、ブルドックの扱いが雑(笑)。そしてソンドラ・ロック(笑)。おまけに下半身がだらしないハリーも明るみになる事となり、何だかな〜という印象。
それでも44オートマグを携えて登場するあのシーンは、見栄を切る歌舞伎、印籠を構える家来の脇で睨みを効かす水戸黄門の様な様式美を感じられる。仲間がやられた後の銃の準備する様は、正に西部劇のソレだったね。
また、ハリーが地元もサンフランシスコを離れていき、エピソード毎に遠くの任務を与えられ最終的に舞台となる町に行きつく展開もユニークな作品だ。
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