「ちょっと老けた主人公」ダーティ・ダンシング Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと老けた主人公
総合:75点
ストーリー: 65
キャスト: 65
演出: 80
ビジュアル: 70
音楽: 80
まだ幼い主人公がひと夏の強い体験を経て成長していく青春映画。物語全体を通じて華麗なダンスシーンが映画を盛り上げる。
十代の少女が直面する未体験の事柄や障害や能力のある年上の男との恋を通じて一回り大きくなる。夏が終わるころ、最早彼女は父親べったりの過保護な子供ではない。物語は定石通りであまりひねりもない。だがそれだから安心して主人公たちの成長ぶりを見れるというのもあり、それが悪いというわけでもない。
見所は全編を通じて披露されるダンスである。それも映画の中のショーやレッスンなどの中でのダンスであるため、劇中で突然踊りだすような不自然なものではなく素直にダンスのセクシーさや技術を楽しめる。
ウィキペディアによると映画の製作側がヒロインは本人が演技だけでなく実際に代役無しで踊れる人にこだわったらしく、それで当時26歳のジェニファー・グレイになったそうだ。そのため見た目だけでなく意外としっかりしているしやはり高校生には見えない。無垢な少女の成長を描くのならばそのあたりは配役として考慮してくれていればと思った。
ヒーローのパトリック・スウェイジも当時34歳だそうで、こちらも演技やダンスはともかくちょっと年齢を感じさせる。若者の青春映画という物語の設定と異なり実際は二人ともいい歳であり見ていてやはり少々違和感があるのは残念。二人がダンスの技術そのままで8歳若ければもっと素晴らしいものになっただろう。
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