草原の輝きのレビュー・感想・評価
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白い帽子と服のナタリー・ウッド
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総合70点 ( ストーリー:80点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
自由の国アメリカにまだ自由がなくて親が権力を握っていた時代のこと。子供の話を聞かず生き方を押し付けてくる親との価値観の違いに加えて、未成熟なゆえに自分の道を進めなかった若い2人がいる。紆余曲折の末に不幸を乗り越え着飾ってやっと彼に出会った彼女の姿が痛みとなって刺さる。
古い映画ならではの古い演技と演出は仕方が無いし、映像も出来がいいとは言えない。同じカザン監督の『エデンの東』と共通点も多いが、こちらのほうが現代人的にもわかりやすい主題だし良く出来た話だった。
牧場に向かう白い帽子と服のナタリー・ウッドが美人だった。ただし年齢的にもう少し若いときに出るべきだった。
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カトリシズムと精神分析
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若いカップルが性的な欲求と貞節の観念の間で揺れる。大戦後の自由で解放的な若者の風俗と、処女性を重んじる保守的な道徳観の対立がこの映画のテーマとなっている。
「エデンの東」で旧約聖書のカインとアベルの物語を現代に置き換えたエリア・カザンが、カトリシズムと精神分析に翻弄される若者を描く。
これら新旧の神話から解き放たれた二人が、年月を経て再会するラストが清々しい。人間が愛し合うことの自由さ、素晴らしさを巧みに描きあげている。「エデン」に並ぶカザンの名作。
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