ソイレント・グリーンのレビュー・感想・評価
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食事シーンだけでも見て
『ソイレント・グリーン』は中途半端な所で終わっていると思うのだが、この映画が伝えたい事は残酷な世界や強大な敵に向けて、主人公は正義の心を持って反発した、その勇士を監督は見せたかったのではないかと自分では思ってる。
制作秘話とかあったら違う事言ってそうだけど😆
何か行動しなさいと映画で直接的に言葉で訴えているわけではなく、多くの人の為に行動している主人公の背中を通して、正義の心で動く人物を描写していると感じた。
後、食事シーンではこれまた美味そうに食べる。上品さがあるとか、食ってる物が特別豪華で美味そうというわけではないが、満足そうに食べていたのが凄い印象的だった。🍽🍅🥩😂😁
暗黒の現在
暗黒未来を描いた伝説的SF映画。2021年現在の状況は、恐ろしいほど当たっていて背筋が凍る。
「成長の限界」を超えてもなお、新自由主義的思想の跋扈、資本主義の暴走には歯止めが掛からない。人口爆発、雇用不安、経済格差は拡大するばかり。
環境破壊、土壌汚染、温暖化によりついに新鮮な食べ物は姿を消した。人類の歴史よりもずっと以前から地球という庭で野生してきた植物が、われわれの社会とともに変質してしまった。代わりにモンスター食品が世界を食い尽くしている。
人々は人権も知性も文化も失い、ついに「命の最後」まで不気味なホームによってシステム化されている。
地球上の資源が無くなった末の、テクノロジーがもたらす悪夢。
70年代に、この映画をディストピア映画(娯楽)として観ていた時代にはもう戻れない。私たちにとっては「とっくにわかっている事実」になってしまったのだから。
では、2021年の現在。崖っぷちに立たされた私たちはこの先どんな世界を見通せば良いのだろう。一体どうしたら正しい「生命のあり方」を守れるのだろう。
地球上に残された唯一の資源は、人間の想像力だけかもしれない。
タイトルなし
中学のとき何気なくつけたテレビで観た。
震撼した。
近未来予言作品。
ラストのベルトコンベアのシーンで絶叫する。あれはチャールトン・ヘストンならずとも、PTSD です。
舞台が2022年ということは再来年てことで。
ベートーベン「田園」を聴くと必ず思い出しますね。
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追記:
代用の培養肉の研究が進んでいるそうだ。ソイミートを食べる菜食主義者はそれを口にするのだろうか。
「ヴィーガン」が市民権を得てきているが、彼らは
「野菜が好き、肉は嫌い」という個人の嗜好だけでない動機も含んでいるのではないかな。何に抗しての野菜食なのか知るといろいろと積極的な理由がわかってくる事もある。
加えて最先端の研究は「昆虫食」だ。あれを軌道に乗せようとする昨今の動きは、実はイカモノ喰いのお遊びではない。
つまり、
餓死する人々が地球上にたくさん存在するにもかかわらず、牛肉を食する人たちのために麦やトウモロコシを牛のエサに大量に使ってしまう食糧生産の仕組みを、不道徳だと追及してもいるのだ。
牛の肥育に比べて昆虫食はシステムが単純で、軌道に乗れば短時間かつ安価で、工場で動物性たんぱく質の生産・供給が出来るのだ。
畜牛が減れば牛のゲップによるメタンガスの大気中放出を抑さえられる。
穀物を飢餓地域に回せる。
― こういう流れだ。
様々な取り組みや工夫で、環境と人命を大切にしていくためには、自分自身の食生活を考えなおす必要もあるんだろうなと思う。
あき240さんとのコメントのやり取りも読んでください。
1973年当時の稚拙な未来予想図。描かれている世界は2022年、そ...
荒廃した未来を提示した最初のSF映画
ブレードランナーより10年は早く、超テクノロジーが進化したバラ色の未来ではない、荒廃した未来世界を映像で提示したところに本作の重要な意義がある
ブレードランナー2049にも影響を与えていると思う
原作は有名SF作家のハリーハリスンの人間がいっぱい
だから設定もしっかりしている
そして本作にはもうひとつの大事な意義がある
冒頭は1920年代の映像から始まる
本作は1973年の作品だから50年昔はこんなだったのだ
だからこれからの50年はどう変わるか
これから始まる物語が荒唐無稽な話だとは言え無いとのメッセージだ
舞台は2022年
つまりほぼ現代なのだ
地球は温暖化による高温で、農地は乾燥して荒廃し、穀物、野菜、果物といった農作物は壊滅している
穀物がなければ酒も作れない
もちろん飼料になる穀物がないから牛も豚も家畜も壊滅している
それらはごく少量だけが超高額で流通し特権階級が入手できる
水すら貴重品の世界
熱いシャワーは憧れの夢だ
人類は海洋の中のプランクトンを合成した人工食料の配給でなんとか生き延びている
文明は停滞し20世紀のままか、後退している
図書館も失われ、本も紙も鉛筆も貴重品だ
都市は荒廃し、作物の取れない農村部から流入した難民が住むところもなく至るところにあふれかえっている
身なりも皆みすぼらしい
どうだろう!
いま現実の世界の延長線上にある世界ではないか!
このまま行くとソイレントグリーンの世界は来る
半世紀前のSF映画が古びることなく逆に現代的意味を強く持ち始めているのだ
本作の本当の意義はそこにある
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