「つらい。」ソイレント・グリーン かなりあさんの映画レビュー(感想・評価)
つらい。
・最初に殺された(主人公が手を回したせいですが)富豪の護衛が実は重要で最後まで出て来たり
・富豪たちは150ドルのイチゴやお酒を飲めるのに、大多数は配給を求めていて
・その大多数はマンションの階段とかで寝ていて
・神父は貧困者が多すぎて、貧困者の世話や懺悔を訊くことに疲れて果てていて
・美人で若い女性は『家具』という扱い(高級住宅に付属)で
最後、相方がホーム(安楽施設)に入るのを決意し、そこでソイレントグリーンが『人肉』と判明。
主人公は工場でそれを目撃し、『交換所』(相方が情報を得ていたところ)に「真実だった」と告げようとするも、冒頭の護衛にやられてしまい。
現場に間に合った署長に「(俺はもう駄目だから)交換所に伝えてくれ。『真実』だ。と。海もプランクトンもなく、ソイレントグリーンは人肉だ。今後人肉を養成することになる」と。
そして担架に乗せられて運ばれていく。
そして、エンドロールは相方がホームで観た『映像』と『クラシック音楽』と共に。
主人公の結末はきっと、そういうことですよね…。
結局主人公の想いは交換所に伝えられなかったし、教会で「ソイレントグリーンは人肉だ!」と聞いていた人々も、何も変わらない。
真実を知ってホームに向かう決意をした相方の気持ちがつらいほどわかる。
それを伝えようと翻弄したけど、結局自身の力では叶わず、署長にも叶えてもらえない。
この世界は変わらないし、今生きている世界だってそうなる可能性が高い。
ゲーム『FalloutNV』にてソイレントグリーンのような便利食材が出てきて、これが元ネタと知り、軽い気持ちで観てどんよりしています。
壁を隔てた先は電気も通っていて食事もあって、って、それもFalloutNVだなぁと思いつつ。