セント・エルモス・ファイアーのレビュー・感想・評価
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80年代ハリウッドの、ぜんぜん爽やかではない青春映画。皆んな若くて...
80年代ハリウッドの、ぜんぜん爽やかではない青春映画。皆んな若くて美しいけど、クズだらけ。ストーカー、ドラッグ、不倫、セクハラ、モラハラ、「不適切にもほどがある」オンパレードだけど、この時代にはカッコ良かったんだっけ?ディヴィッド・フォスターの曲調が懐かしい。
モラトリアム
時代を越えて共感できることと言えば、大学の同期は特別な友人ということ。また名門大学を出て人生順風満帆と思っていたであろう主人公たちが社会ではまだ何者でもないと感じられること。特にビリーが卒業後に大学に戻るシーンでは後輩達に歓迎されるが、それはただまだ楽しみしか知らない大学生たちの友人としてでしかない。個人的には好きな女性のために専攻まで変えちゃうカービーのモラトリアム感がリアルです。80年代の感じ方、考え方を学べる作品。
米国版「ふそろいの林檎たち」
1980年代にポパイと共に大学時代を過ごした者と同世代のアメリカの若者群像劇です。 7人の主人公が入れ代わり立ち代わり、誰と誰がどういう関係で、誰と同居していて、誰のことが好きなのか混沌としていて、やっと慣れてくるのが1時間過ぎたあたり、という作品です。 「ブレックファストクラブ」と共に「ブラットパック」のツートップを形成しますが、BCの方が主人公たちのキャラクターがハッキリしていて興味深いです。 いずれにせよ、日米の若者の価値観があまりにもかけ離れているのでなかなか同調しづらいですが、ラストにかけての「ふぞろい」さながらの全員協力体制には静かな溜息でした。 なんといっても音楽のデビッド・フォスターが懐かしさ抜群です。 以下 参考 デビッド・フォスターはEW&FやB スキャッグスなど1980年代に一世を風靡した「ニュー・ウェスト・サウンド」の中心人物です。Mジャクソンをはじめ、彼が関わったアルバムのバックミュージシャンを集めて結成されたのが「TOTO」です。 当時の大学生の必聴番組だった「Best Hit USA」に出る曲、出る曲すべて「TOTO」っぽいサウンドで、当時の日本の歌謡曲も同じようなアレンジの曲が多かったようです。 この作品の全編でかかる音楽の雰囲気がマンマで、当時を知る者には感涙の限りです。
ドロドロ
女医デイル(アンディ・マクダウェル)に惚れてる弁護士志望のカービー(エステベス)がいいなぁ。その他は80年代流行りのトレンディドラマ風。公開当時は大学生だったこともあり、同時代的なんだけど、このカービーの立場が一番共感できると思った・・・女の子ではお堅い父親に育てられたウェンディ(マーク・マクドウェル)だな。そんな彼女がいい加減なミュージシャンのビリーに惚れるのもよくわかる。 仲間うちでの三角関係なんかドロドロしてはいるけれど、最後があっさりしすぎ。おかしいだろ!一番笑えたのがそのラストで、明日は早くから仕事を探さなくちゃってところだった・・・
80'sを代表する青春群像劇の傑作!
高校生の頃のリアルタイム鑑賞以来、定期的に観たくなる名作 ブラットパック、日本ではYA(ヤングアダルトの略)スターとも呼ばれていた、ハリウッド青春映画の常連アクターズたち、ロブ・ロウさん、アンドリュー・マッカーシーさん、デミ・ムーアさんはじめ皆、大人気でした 同じ時代、日本でもトレンディドラマが流行し、それに出ていた若手俳優達を"トレンディ俳優"と呼んでいたのと同じですね それらトレンディドラマの元ネタになるブラットパック作品も多々ありました そんなブラットパック作品の中で私の一番のお気に入りが本作です 大学卒業したての主人公達7人が大人になりきれず、大人ぶって背伸びして疲弊したり、無責任に無鉄砲な振る舞いをして大事なものを失ったり、失恋・葛藤・痴話喧嘩の末、それぞれが自分なりの道を見つけ社会へ巣立って行く成長の物語 80'sファッションやカルチャーそのものに古さを感じるものの、その頃を描いた演出といっても違和感がないぐらい作品自体は古さを感じないところがまた不思議 デヴィッド・フォスターさんの音楽、そしてジョン・パーさんの主題歌"St. Elmo’s Fire"がメチャクチャよくて、いつも心に染み渡ります 観る度(歳を重ねると共に)に共鳴するキャラクターが代わり、毎回新鮮な視点で観ることができる、何度観ても本当に良いマイソウルムービーです
色褪せさせたくない映画
「一流大学出身者なのに知性と教養が感じられない卒業生たちのその後を描く青春劇。登場人物たちはだらしなかったりいい加減だったり弱かったりで嘘と醜聞まみれでまともなやつがいなくて、舞台設定を間違えてるんじゃないかという印象が強い。当時としてはおしゃれな若者群像なのかもしれないし、けっこう有名俳優も出ているのだが、登場人物が安っぽいから作品が安っぽいテレビドラマのような軽薄な感じがする。」 と2014年に投稿がありますが、2021年現在でも、それは一流大学に対する幻想であり、多感な年頃に直面し得る心の葛藤を味うことがなかったか、あるいはスルーしてしまった寂しい方の感覚だと思います。ある意味エリート層の設定だからこそ成立していて、これほど若者の多様な価値観を普遍的に描いた映画は他に無いんじゃないかと、ある意味あの安っぽさこそがリアルなんだけどなぁ。内村光良がテレビで大絶賛したからこそ知った映画であり、それから30年以上経つ今でもほんとに感謝してます。
みんな 若かった…
アメリカ80年代は〈レーガノミクス〉で、財政赤字拡大、格差拡大(景気は回復したが 恩恵は富裕層へ) 社会福祉費は 削減され、低所得者の暮らし振りは悪化(世相は暗い) 富裕層の知的なウェンディ(ウィンガム)が 福祉施設で働くのも、相談者に減らず口を叩かれるのも わかる 東海岸のヴァレーガール風 ジュールズ(ムーア)が ドツボに嵌まるのも… (パーティ三昧だった風潮などに 引きずられた感も… 彼女も世の中も現実逃避傾向あり) 学生時代、スターだったビリー(ロウ)は 卒業後は低迷し 妻子も苦しめる (ロブ・ロウは 輝いている) ヤッピーカップル、アレック、レズリーも 女性の気持ちに 疑問が生じ 結婚が暗礁に乗りあげる (ヤッピー生活に対する疑問もあるかもしれない… ) あの時代を知る者としては、視聴しながら 色々、再考することが 出来た 今は恋愛模様だけでなく、時代背景に目がゆく 音楽も良い (日本の当時のドラマに多大な影響を与えたのね…) 出演者達のその後は 様々だが 〈80年代のアメリカ青春映画の代表作〉に その青春の輝きを刻めたことは 俳優としては本望だと思う
●THE ‘80s。青春群像劇。
はっきり言って、何が感動するとかって内容じゃない。若い頃はムチャするんだよなぁってしみじみする映画。 フジテレビの「愛という名の下に」的な7人の大学の同級生たちの物語。単純に、若者たちの惚れた腫れたのオムニバス。なんだろ、でも好きなんだ。 「セント・エルモス・ファイアー。船乗りの道しるべだが実際に火は存在しない。あまりに辛いと人は作り話に頼る。乗り越えよう。」 って名セリフ的だけど、刺さらない。 「22歳でこんなに疲れるなんて。」歳とって観ると、若いから疲れられるんだぞってと思う。こっちの方がよほど刺さる。 よく、観る側の歳によって見え方が違う作品があるけど、まさにそれ。もともと、ジョン・パーの曲"マン・イン・モーション"から知った映画だが、今回はむしろインストの"愛のテーマ"(デヴィッド・フォスター)の方が刺さった。
全部、大学の時にヤレ!!
高卒だとこんな感覚は理解が出来ない、大学生活で何をしていたんだか、80年代の若者には共感が出来たのか、卒業してからも連むのは良いけれどあまりにも狭過ぎる世界観、サックスはケースに入れろよ、今からニューヨークに行ってどうもならない、エミリオ・エステヴェスは犯罪者級のストーカー、問題児はロブ・ロウとデミ・ムーアで中途半端に波風を立てながら、卒業してから四か月、皆がバラバラになる一歩手前の青春!? 集まるし助けるし寄り添うし、けれどそれぞれが無関心のようで、遅れて来た恋愛を中心に個々が深く描かれる訳でもなく、ジョエル・シュマッカーの若者像は適当で軽いなぁ。。。
80's
大学を卒業して社会人になっても急に大人になれない不安定な僕たちはそれでも自分たちで判断して一歩大人へとなっていく。80年代、いろんなトレンディドラマで見せられたこういった展開を今見ると、コントを見ているようですらある。それぐらいギッチリとそういった要素が詰まっている。チョロはいなかったが、デミがやらかした。20代中盤は恋愛も仕事もこんなに苦悩しドタバタするものかと大人憧れの当時の小生であったが、既にその時期は過ぎ振り返ると、多少不安定であったかもしれないが、そんな現実はなかったし、こいつら程ガキじゃなかったよな。今の10代はどう見るのやら?デビッドフォスターの音楽も含めて、80年代という時代をよく伝えてくれる作品。
しゃらくさい
仲間とつるんでないと自我が崩壊するのかとでも思うほど、お互い仲がさっぱりよくないし、大して魅力的でない連中がなにかというと呼び出し合ったり、酒を飲んだりしていてイライラした。
ろくに仕事している感じもしないのに、いい暮らしをしていて日本のトレンディドラマに与えた影響が垣間見えた。
とにかく登場人物がしゃらくさくて、誰とも友達になりたくないし、彼らの行動を描くストーリーもちっとも面白くなく、最後まで見るのが苦痛だった。連中がカツアゲでもされればいいと思った。
セント・エルモの火
私の青春ど真ん中の作品として印象に残ってます。 理由は3つ。 一つは当時大好きだったデミ・ムーアが出ている。 二つ目は私も当時大学生で身の丈で作品が感じられたこと。 三つ目はジョン・パーが唄う主題歌が耳に残る 前作の「昨日の夜は」※これがまたはまったのですが 引き続き出演を果たしたデミ・ムーアとロブ・ロウに 加えて当時ブラット・パックと呼ばれた ヤングアダルトスターが大勢出演しています。 流石にデミとロブは恋人同士の役ではないが これで共演を果たしたエミリオ・エステベスと 交際をしてその後同じく、共演したブルース・ウィリス と結婚したのはファンなら皆様ご存知の通り。 名門大学を卒業して社会とのギャップに翻弄される 若者をセント・エルモの火 ※大航海時にマストに灯る火で迷った人を導く に例えたこの作品、なんと洒落たネーミング。 ノリノリの主題歌も相まって忘れられない 一作です。馬鹿馬鹿しいけと、荒んでいて もの悲しく、成人だけと学生で大人未満、 不安定な大学生を虜にしてくれました。 今でも甘酸っぱい当時の思い出が蘇って 何度でも観たくなる作品です。
彼らは本当にジョージタウン大学の卒業生なのか
総合55点 ( ストーリー:60点|キャスト:55点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:70点 ) 一流大学出身者なのに知性と教養が感じられない卒業生たちのその後を描く青春劇。登場人物たちはだらしなかったりいい加減だったり弱かったりで嘘と醜聞まみれでまともなやつがいなくて、舞台設定を間違えてるんじゃないかという印象が強い。当時としてはおしゃれな若者群像なのかもしれないし、けっこう有名俳優も出ているのだが、登場人物が安っぽいから作品が安っぽいテレビドラマのような軽薄な感じがする。
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