「ヒューマンビィーイングな生活が大事だ!」戦場にかける橋 マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒューマンビィーイングな生活が大事だ!
三回目の鑑賞だと思うが、初見は意味が分からない上になぜ橋を崩さなければならないのか矛盾を感じた。
しかし、
このルートは、ベトナム戦争の北爆をやる事になるアメリカ側の根拠で、ベトナム戦争がインドシナ戦争に拡大する重要な根拠だった。だから、ずっとこの話は実話だと思い、ほぼ疑う事なく『英国の騎士道』と『日本の武士道』の『美しき人間関係』とそれを『邪魔をする米国』と感じて、感動していた。しかし、中学2年の文化祭の時「レマゲン鉄橋」のジオラマを再現しようといた時に友人に「クワイ河にしないか?」と提案してしまった。彼に鼻で笑われた。その時までフィクションと知らなかったのだ。
さて、日本人諸氏に申したい。日本人はこんなウマシカではないし、イギリス人はこんな人道主義ではない。と。
そして二等水兵だったアメリカの疑似少佐が語る
「勇気と言う言葉に酔いしれ、死に方の事しか考えない。人間らしく生きる事が一番大切なのに!」
と言う言葉が理解して貰いたい。そんな言葉が心に染み渡る映画だと思う。勿論、フィクションだけどもね。
なお日本のJNRの一般的軌道は「狭軌」1067mmで新幹線は「標準軌」1435mm。イギリスは標準軌である。日本はそんな所からも空気が読めない付け焼き刃な事を平気でやると思う。今後は反省してもらいたいものだ。
我が誕生の二ヶ月後に封切られた僕にとっては記念すべき作品だ。勿論、フィクションだが。
この話を単純解釈して、大義名分だけをリスペクトしたのが『メリー・クリスマス♥Mr.ロレンス』だと思う。
片や。『鬼畜米英』と罵っている大日本帝國陸軍軍人がそんな言葉を発する。そんな訳が無いのだが、残念ながら、西洋人が見たら『ハラキリ民族は節操が無いね』って思うと思う。
さて、ここに惹かれたレールは狭軌レールの様だが、戦争の狂気はいつまで続くのだろう。
兎に角、最後犠牲になるのは武器を運ぶ汽車ではなく、客車である事がこの映画の主題である。デビッド・リーンの凄い所だね。
原題 The Bridge on the River Kwai
製作年 1957年
製作国 アメリカ
劇場公開日 1957年12月25日
上映時間 155分