戦艦ポチョムキンのレビュー・感想・評価
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エイゼンシュテインによって映画はさらに進化した‼️
1905年、ロシアの巡洋艦ポチョムキンで水兵の反乱が起きるが、オデッサで鎮圧される・・・‼️映画の教科書に必ず載っているエイゼンシュテインの歴史的傑作ですね‼️腐った肉入りスープを拒否したことがきっかけで水兵の蜂起へ、さらにオデッサ市民との連帯、そして革命にまで発展していく描写は、1920年代の映画としてはかなりスゴい‼️水兵の銃殺を命じられた陸軍兵隊の心理を、揺れる銃口で表現したカット‼️滑り落ちる車と子供、母親、発砲する兵士をカットバックでつないだ有名なオデッサの階段シーン‼️ポチョムキン号に仲間の印である水兵帽が花束のように投げかけられる素晴らしいラストシーンまで、サイレントの画面から人々の絶叫が聞こえてきそうな躍動感がありますね‼️
緊張の連続
入りから速いリズムの曲が流れ息苦しさを感じる。時折混じる金管楽器の音で感覚が鋭敏になっている自分に気付く。時折映る顔のアップにドキリとさせられる。
そうした中で3つの大きな緊張のピークがやって来る。一つ目はポチョムキン号の甲板で護衛隊が銃を構えるシーン、二つ目はオデーサの階段での虐殺シーン、そして最後は艦艇との遭遇シーン。後に行く程緊張の波は大きくなるように作られている。それぞれのシーンの見せ方、音の使い方のバラエティが凄い。
特にオデーサの階段のシーンでは、逃げ惑う市民の中に様々なドラマが織り込まれる。そして機械のように発砲の合図を出す指揮官と操り人形の様な兵隊達が、女子供関係なく淡々と殺していく。兵隊だって軍服を脱げば子であり親であり夫であろうに…。
迂闊にもポチョムキン号の護衛隊のようなシーンを期待してしまった自分の能天気さを恥じずにいられない。
一時間ほどの作品だが、緊張の連続でどっと疲れた。
音の無い叫び
これぞ、映画史上に燦然と輝く、サイレント作品の最高傑作。当時、若干27歳のエイゼンシュテイン監督が、独自のモンダージュ理論を実践した不屈の名作である。1905年6月に本当に起きたポチョムキン号の反乱を描いたものである。1905年という年は、このポチョムキンの事件をきっかけに、社会主義革命へとなだれ込む、ロシアの歴史の中でも大切な年だった。そんな歴史的大事件を、エイゼンシュテイン監督は、リアルに作り上げた。物語は前半のポチョムキン内部の反乱と、後半のオデッサ階段の大虐殺シーンと大きく2つに分かれている。上司のイジメに耐える水兵たちの怒りの表情が印象的な前半と、何より虐殺により死んでいく弱き者達の「叫び」が魂に響く1作だ。「叫び」・・・この作品を一言で形容するならこれしかない。サイレント映画でありながら、画面からにじみでる人々の悲痛な「叫び」の迫力には同調とか感動とかそんな生ぬるい感覚をあたえない。むしろあまりの激しさに、こちらの精神は麻痺して、呆然としてしまう。それほどまで直接見ている我々の魂をゆさぶるのである。展開がゆっくりなのが通常ののサイレント映画(ドラマ)だが、モンタージュ効果を駆使し、迫力かつスピーディーに展開され、見るものをひきつけて行く。群集の心理が、くるくる変わる画面で描写されるあたりは特筆に値する。そして、やはり語るべきはオデッサ階段のシーンだろう。『アンタッチャブル』でもオマージュを捧げられた、有名な乳母車のシーンも素晴らしいが、私が特に衝撃をうけたのは、息子を殺された母親が、逃げ惑い、階段を駆け下りる群集の中で、ひとり“上へと登って行く”シーンである。子供を殺された母の苦しみ。「どうか撃たないで!」。母の願いや人々の叫びもむなしく大量虐殺は続く。人々の「叫び」のアップを撮り続けるカメラは、貧しい人々の服の穴をも映し出す。その冷酷までにリアルな描写。心に焼きつく強烈なインパクト。エイゼンシュテイン監督の描いたのは、寸分ももらさない“事実”そのものなのだ。やがて虐殺も終焉をむかえ、民衆の勝利がやってくる。モノクロの画面で、唯一、真紅の自由の旗が翻る。ニクイ演出である。サイレント映画を1本だけ見るとしたら、それはこの作品以外にありえない。迷うことなく見て欲しい、「叫び」の作品を・・・。
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