「緊張の連続」戦艦ポチョムキン komasaさんの映画レビュー(感想・評価)
緊張の連続
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入りから速いリズムの曲が流れ息苦しさを感じる。時折混じる金管楽器の音で感覚が鋭敏になっている自分に気付く。時折映る顔のアップにドキリとさせられる。
そうした中で3つの大きな緊張のピークがやって来る。一つ目はポチョムキン号の甲板で護衛隊が銃を構えるシーン、二つ目はオデーサの階段での虐殺シーン、そして最後は艦隊との遭遇シーン。後に行く程緊張の波は大きくなるように作られている。それぞれのシーンの見せ方、音の使い方のバラエティが凄い。
特にオデーサの階段のシーンでは、逃げ惑う市民の中に様々なドラマが織り込まれる。そして機械のように発砲の合図を出す指揮官と操り人形の様な兵隊達が、女子供関係なく淡々と殺していく。兵隊だって軍服を脱げば子であり親であり夫であろうに…。
迂闊にもポチョムキン号の護衛隊のようなシーンを期待してしまった自分の能天気さを恥じずにいられない。
一時間ほどの作品だが、緊張の連続でどっと疲れた。
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