「ジョン・グレン監督時代が80年代通して10年も続く理由がわかる作品」007/オクトパシー あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

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007/オクトパシー

劇場公開日 1983年7月2日
全8件中、1件目を表示
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ジョン・グレン監督時代が80年代通して10年も続く理由がわかる作品

ジョン・グレン監督007シリーズ2作目
シリーズ通算13作目
これはおもしろい!
前作の問題点の修正をしっかり施して見事に傑作を送り出して来ています
同年に同じ007映画の競合作品がなんと元祖ショーン・コネリー主演で公開される状況なのですから本家としては相当気合いが入っていたのは間違いないでしょう

まず脚本をしっかり練り上げて、全ての設定を生かして無駄にすることなく回収していること
不足していたサービス精神を大幅増量しているのが大きな特徴です

舞台も見飽きてるヨーロッパの保養地を外して、007シリーズ未開拓地のインドに設定
敵側もソ連の狂信的将軍で申し分無し
前半のクレムリンの会議室のセットはシンプルながら印象に残る素晴らしいものです

物語背景は東西冷戦の激化と反核運動と時代との連動性をしっかり確保
ソ連がアフガンに侵攻したのが1979年のクリスマス
本作製作の1982年から1983年頃はアフガン紛争はソ連版のベトナム戦争状態に陥り毎年数千人が戦死するような最高潮に激化していた頃です
クレムリンの会議シーンのように圧倒的な戦力差と、アフガンに於ける好戦的な姿勢から、西側はソ連の欧州侵攻に真剣に怯えていた時代が背景にある訳です
その抑止の為には核の使用しかないという認識で実際に核弾頭が前方配備されている時代でした
もちろん本作のシーンのようにベルリンの壁は高く堅くそびえていたのです
ここをしっかり押さえてあるからこそ、大団円のカタルシスが広く共有されるという仕掛けなのです

オクトパシー(オクトプッシー)という題名のつかみが良い
ゴールドフィンガーのプッシー嬢の8倍です
もうこれだけで男性陣は観るしかないとなる訳です!
イアン・フレミングの原作名通りなのですが、それを押し通したところが素晴らしい

お話も面白く、全く退屈させない
宝石の密輸?ショボいなあと思わせておいて、どんどんスケールがでかくなる展開が巧み
しかもテンポも良い

デリーの旧市街シーンは見事に尽きます
これぞサービス精神!
お客さんが期待して待っているシーンと展開は一体何なのかを監督は良く理解して狙い外さず撮っているのが明快に分かります
続くインドの宮殿シーンも含めて、翌年のスピルバーグ監督の「インディージョーンズ魔宮の伝説」に影響を与えたとおぼしきシーンが山盛りです

サーカスシーンも東西ドイツを舞台にすることで冷戦と核戦争の怖さを思い出させる計算も巧みです

アクションも列車や双発飛行機の外側での格闘シーンは言葉を失うほど素晴らしい

クライマックスの敵の本拠地への女性軍団の襲撃も、よく考えればムーンレイカーなどの敵の本拠地に比べればかなりのスケールダウンなのだが、全くショボさは感じません
むしろ面白い!気球最高!で最高に盛り上がります
セットのクオリティが半端ありません

見終わってみれば、007を観たという満足感が一杯になっています
これなら納得と、ジョン・グレン監督時代が80年代通して10年も続く理由がわかる作品でした

あき240
さん / 2019年4月11日 / Androidアプリから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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