「権力と金」Z kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
権力と金
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最初は酔っ払い運転のオート三輪にはねられて重傷を負ったイヴ・モンタン。その後死亡するが、解剖結果では頭を殴打されたことがわかった。新聞記者であるジャック・ペランはカメラを下に構え、隠し撮りのようなポーズ。最初は嫌な奴だと感じるけど、真相を暴く記者魂の塊りなのだ。予審判事のトランティニャンに協力し、革新政党と対立するキリスト教系の右翼が怪しいと確証を得る。
証言しようとした男が同じようにトラックから殴打されたり、警察署長に命令された人間の恐ろしさ。これもまた貧困によるものだったけど、そう考えると、権力や金というのは恐ろしいものだ。
ドロドロした展開とはならず、最後の予審判事の果敢な起訴は爽快!しかし、実話を元にして作られた社会派映画であるので、そう簡単には終わらない。これら判決のために軍事政権は崩壊するわけじゃないという後味を残しているわけだ。予審判事は左遷だし、新聞記者も微罪で投獄。勇気ある判事なんて現実にはいないよなぁ・・・
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