「タイトルなし(ネタバレ)」セコーカス・セブン りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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70年代末、30代の男女7人が、米国ニュージャージーの小さな町で10年ぶりに再会する。
学校の教師になっている者、政治家のスピーチライターになっている者、相変わらず売れないソングライターをやっている者、結婚したがパートナーと不仲な者・・・
立場は変化している。
なかには、過去、つきあっていた男女もいる。
久々の再会は、過去の傷を広げるのではないか、と危惧されたりもしたが・・・
といったところからはじまる物語。
というか、ただそれだけの物語。
まあ、青年期の終わり、かつミドルエイジクライシスの手前、まだまだやり直せる最後の夏休み・・・
そんな映画。
彼らが知り合った経緯が終盤に、語られる。
ベトナム戦争反対が際立つ時期に、デモへ参加する途中で警察に逮捕された7人。
正面の顔写真と横顔の写真が撮られた。
(これがオープニングタイトルバック)
そのときに出逢って、別れたきり。
そんな短い出逢いと別れであっても、一生に近いきらめきがあるのが、青春期・青年期というものなのだろう。
初鑑賞時は、こちらも青年期ただなかだったので、振り返ってわかるきらめき、というものはわからなかった。
映画は7人(プラス周囲に何人か)がグダグダやっているだけなのだが、各人の個性が際立っているので、グダグダやっていても興味深く観ていられる。
今回は、フィルム上映で、字幕が相当読みづらかった。
が、それでも面白い。
面白いのは、反復を基本にした編集術のお蔭かも。
ジョン・セイルズ、脚本・監督のひとだと思っていたが、編集も上手かったのね。
と、再認識。
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