青春群像のレビュー・感想・評価
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アメリカの煙草は強い!
2021年1月23日
映画 #青春群像 (1953年)鑑賞
#フェデリコ・フェリーニ が故郷のリミニを舞台にした青春群像劇
歌がうまかった男、#リカルド・フェリーニ は監督の弟だそうです。コネ出演かな?
どこの国にも働かずにブラブラする若者はいるわけで、そして、だいたいは男です
何でだろう?
退廃おっさんというか、ニートのダラダラ感
のらりくらりしてるズッコケおっさん5人組。
ずっとたらたら続くのかなと思ったら、ファウストとサンドラ夫婦、そしてサンドラの兄モラレスの抜き差しならない、なんとも言えない関係性が炙り出されてくる。
クズ同然のファウストと、と彼を赦す?モラレスもまた、何者でもない自分に嫌気をさしているようで、少しずつ感情移入してしまう。これは作者かな?
にしてもファウスト、映画館で隣の席にいた貴婦人をつけて家に押し入り接吻とか、犯罪だよ!あと終盤、今度は貴婦人があとからナンパするのも可笑しい。良くも悪くも、この映画の筋道、つまり人生の起伏を(悪い方向だが)作っているのはファウストなんですよね。クズなんですけどね。大団円でサンドラとより戻ったけど、お前絶対また浮気するダロ!
上手いこといえませんが、甘い生活といい、フェリー二の享楽主義は快楽主義ではなく、ニートのダラダラ感というか、モラトリアムをしゃぶる退廃的な匂いがします。
で、この映画はなんで面白いのかよくわからない、でもずるずるみてしまう不思議な映画でした。
暖かみのある映画
映画史のなかでの意味があるようだけれど、そこはよくわからず。
ここに出てくる男はへんな人たちばかり。けれど、いいトシとはいえ、たまたま「一人前にならなければ」という動機がきちんと持てないままでいれば、ホントは皆こんなものなのでしょうね…と、(わたしは女だけれど)納得はできる。
ドタバタ劇という形だけれど、人間の弱さや不安定さに焦点をあてた眼差しが暖かくてよいわ。
モラトリアムから目覚め大人になるその過程
青春時代は誰しも時間が濃密だ
人は一面だけの存在でなくたくさんのカラーを持っている
フェリーニは映画というプリズムに青春時代を通すことで、5つの青春群像に光を分光して観せてくれた
5人の行動は青春時代に誰しも心当たりが有ることばかりだろう
ファウストの行動など映画的な誇張はあったとしても男なら誰もが何かしらの経験者のはず
30歳にもなって実家住まいで職もなく、働いてもろくに続かない、今で言うところのニートそのものだろう
大人になりきれない大人
早朝3時に駅に仕事に向かう10歳位の少年が一番大人だ
そんな彼らもようやく大人になろろうとしている
早朝列車に乗るモラルドに5つのスペクトラムは大人の顔になったモラルドに再び集まり汽車に乗って大人の世界に走りさるのだ
長すぎた青春時代は終わった
いやしがみついていただけだ
赤ちゃんを抱いたサンドラを連れ帰るファウストはお父さんの顔になっている
ナレーションのとおり他の3人も大人になるのだ
モラトリアムから目覚め大人になるその過程
フェリーニはこの変化の過程を見事にフィルムに焼き付けてみせたのだ
さすがの手腕という他ない
青春映画の名作らしい、評価も高い、受賞歴もすごい。 そうか? 青春...
青春映画の名作らしい、評価も高い、受賞歴もすごい。
そうか?
青春ってわりにはみんなおっさん、不良青年、いやもうじき中年。はよ大人になれよ!全然共感できません。
白黒映像のせいか、誰が誰か暫くわからない、それほどみんな似たもののお子ちゃま。やっとわかったファウストやらは、まるでさかりのついた…。そんなとこだけ大人、美人の奥さんかわいそう。この映画、原題は「雄牛」、ぴったり。
まだまだこの時代の名作を理解するには、私自身がお子ちゃまなのだろう。
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