「つまらない悪役の登場で台無しに」スリング・ブレイド いもりりさんの映画レビュー(感想・評価)
つまらない悪役の登場で台無しに
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母殺しで長年精神病院に入院していた主人公が退院し…という話。
序盤の、優しく穏やかな空気感あふれる描写は素敵で、引き付けられる。
また、街の誰もがそういう境遇の主人公に偏見を抱かず、
ある種の理想郷が描かれていて癒される。
しかし中盤から、ありがちな悪役の登場により一気に安っぽくなる…。
そこで改めて冷静に観てみると、色々と腑に落ちない内容である。
まず主人公による殺害は動機が不自然だ。
母や悪人を殺したとしても、誰も得しないのに。
そして、主人公は一見すると発達障害にみえるがなぜか。
発達障害と、倫理観の欠如等の精神病質は別物で、関係はないはず。
「知恵遅れは犯罪を犯しやすい」という偏見が根底にあるのでは。
序盤との対比も踏まえると妙な意図を感じた。
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